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Oracle DBの変更ログを常時バックアップ、RPOを極小化「Zero Data Loss Recovery Appliance」

「DB障害時のデータ損失をゼロに」オラクルがDB保護専用機

2014年10月22日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本オラクルは10月21日、「Oracle Database」のデータ保護に特化したエンジニアドシステム製品「Zero Data Loss Recovery Appliance」の国内提供を開始した。本番データベース(DB)上のデータ変更ログ(REDOログ)をリアルタイムに記録する仕組みで、障害発生直前のDB状態までリストアを可能としており「データ損失を限りなくゼロに抑える」製品。

Zero Data Loss Recovery Applianceの特徴。Oracle DBのデータ保護専用に設計された専用機で、運用管理も統合されている

発表会に出席した米オラクル データベースサーバー技術担当 エグゼクティブ・バイスプレジデントのアンドリュー・メンデルソン氏

 Zero Data Loss Recovery Applianceは、Oracle DB 10g/11g/12cのDBシステム、およびOracle DBを内蔵する「Exadata」などのエンジニアドシステムに対応した、DBバックアップのための専用機。ハードウェア最小構成価格(税抜)は3152万円から。

 現在、最も一般的なDBのバックアップ手法は、DBを単なるファイルとして定期的(数時間おき~数日おき)にバックアップコピーするというものだ。しかしこの手法の場合、本番DBに障害が発生すると、最後にバックアップした時点より後のデータがすべて失われる。さらに、バックアップ処理の負荷が本番DBのパフォーマンスに影響を及ぼすこと、実際にバックアップデータからリストアできるかどうかは保証されていないこと、といった課題がある。

 発表会に出席した米オラクルのアンドリュー・メンデルソン氏は、「多くの顧客が、DBのバックアップに満足していない現状がある。Zero Data Loss Recovery Applianceは、こうした課題を解消するために開発した」と説明した。

REDOログをリアルタイムに転送して「データロス・ゼロ」実現

 Zero Data Loss Recovery Applianceの大きな特徴は、本番DBで発生したデータ変更を、行単位のREDOログ(DB変更履歴ログ)としてリアルタイムに転送、記録する点。これにより、本番DBで障害が発生する直前の状態までデータを復旧して、データ損失を事実上“ゼロ”にすることができる。これは「Oracle Data Guard」と同様の技術だ。

DBの変更履歴ログ(REDOログ)をリアルタイムに転送、記録することで、本番DBに障害が発生する直前のDB状態までリストアが可能になっている

 REDOログに加えてストレージレベルのバックアップも定期実行(日次)するが、これもブロック単位/差分のみのバックアップで転送容量は軽く、本番DBのパフォーマンスに及ぼす影響も最小化されている。転送時にはデータの整合性チェックも行うため、転送中にストレージOSやネットワーク上で生じうる「データ破損」のリスクにも対応する。

本番DBからの差分データ取得時にデータ破損のチェックを行い、「リカバリできない」リスクに備えるのも特徴

 このように2種類の差分バックアップを組み合わせることで、ユーザーはいつでも任意の時点におけるDBコピーを仮想的に作成し、リストアすることができる。また、バックアップ処理を同アプライアンスにオフロードすることで、たとえばテープアーカイブへの保存処理も、本番DBに影響を与えることなく実行できるようになる。

 バックアップ対象はあらゆるプラットフォーム上のOracle DB 10g/11g/12cであり、それらが混在する環境にも対応する。バックアップ対象DBの処理量にもよるが、オラクルでは1アプライアンスで数百~数千のDBを保護できるとしている。また、ストレージ容量は1ラックで数PBクラスまで拡張可能。

キャパシティとスケーラビリティ。最大で18ラックまで拡張が可能

 米オラクルのメンデルソン氏は、「従来のDBバックアップソリューションは、DB向けに設計されていなかった。ちゃんとDBを理解したバックアップデバイスが必要だと考え、Zero Data Loss Recovery Applianceを開発した」と述べ、『ゼロ・データロス』など同製品の特徴をアピールした。

 また、日本オラクル 専務執行役員 データベース事業統括の三澤智光氏は、従来のDBバックアップ手法では、ミッションクリティカルなシステムで求められる要件に対応できないと説明。今回のアプライアンスでは、RPO(目標復旧時点)の極小化、データ破損リスクへの対応、効率的な運用管理の実現といった顧客ニーズに「しっかりと答えを出せるのではないか」と語った。

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