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業界人の《ことば》から 第114回

ヒラリー・クリントン「自由であるはずのインターネットが独占されている」

2014年10月21日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「インターネットの自由は、大きなチャンスを生み出すことができ、世界中の人々とつながることができる」(ヒラリー・ロダム・クリントン前米国国務長官)

テクノロジーだけでなく、倫理?

 2014年10月13日~16日まで、米サンフランシスコのモスコーニセンターで、米セールスフォース主催のDreamforce 2014が開催された。開催2日目に行われた基調講演の先頭を切って登壇したのが、前米国国務長官であるヒラリー・クリントン氏だ。

 「Dreamforceには、イノベーションを起こすこと、イベントを楽しむこと、そしてコミュニティにお返しするという3つの役割がある」と、Dreamforceの意義に触れながら、「私が、Dreamforceが好きな理由は、テクノロジーだけでなく、倫理が大切だと考えている点である」と切り出した。

 実際、今回のDreamforce 2014では、Salesforce Analytics Cloudの発表や、そのプラットフォームとなる「Wave」、そして、Salesforce 1 LightningやSales Cloud 1、Service Cloud 1、Community Cloudといった数々の新たなサービスが発表された。

 だが、米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEOの基調講演は、いつも社会貢献やボランティア活動の話から始まる。

株式と利益、社員の時間の1%を、社会貢献に費やす

 セールスフォース・ドットコムが設立時から取り組んでいる1/1/1モデルは、株式と利益、社員の時間の1%を社会貢献に費やすものだ。

 今年度は、6800万ドル相当の拠出金、68万時間の社員によるボランティア活動、2万3000の非営利団体や学校に対する支援活動、115カ国におけるセールスフォースのサービスを活用した世界的課題の解決への取り組み成果などを、基調講演のなかで明らかにした。

 そして、今回のDreamforce 2014においても、100万食の食事の拠出や、200万人へのトレーニング機会の提供、UCSFベニオフ小児病院への800万ドルの寄付などの実績があがっているという。

 「これはクラウドと同じぐらいに革命的なことである」と、クリントン氏は語り、「この国の多くの企業が学ぶべきものであり、標準的な取り組みへと発展させなくてはならない」とする。

Salesforceだけでなく、GoogleやVMWareにも波及

 1/1/1モデルは、セールスフォース・ドットコムが創出した社会貢献モデルだが、すでにGoogle、Workday、VMWareなど数多くの企業が取り入れる。

 「テクノロジーを開発するだけでなく、よいものを育てるにはどうするのか、子供たちを育てるにはどうするのか、ということを考えてほしい」とクリントン氏。「米国では、経済環境の悪化や、格差の問題がある。技術を使って製品を開発するだけでなく、技術によって、課題をどう解決するか、子供たちをどう育てるかといったことにも取り組んでいかなくてはならない」と、IT産業に要望する。

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