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T教授の「戦略的衝動買い」 第305回

パナソニックのカセット型ICレコ「備忘録」を衝動買い!

2014年10月22日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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テープレコーダーを再現したボタン類
ディスプレーにはテープが回転する表示も!

 備忘録の外形サイズは幅109.9×奥行23.6×高さ70.5mmで、オーディオカセットテープのサイズが幅100.4mm×奥行12×高さ63.8mmなので、体積では2.3倍ほど大きいことになる。

 手前の右側には電源のスライドスイッチがあり、誤って電源がオン/オフされることはまずない設計だ。単4アルカリ乾電池2本で駆動(マンガン電池でも可動)。8GBのICメモリーを搭載し(メモリーカードは非対応)、最大録音時間は標準モード(ステレオ)で約90時間、5000件の音声データを収納できる。

懐かしいテープレコーダーと同じボタン配列。絵に描いたモチ(液晶ボタン)ではなく、押すと物理的にへこむボタンなのがうれしい

懐かしいテープレコーダーと同じボタン配列。絵に描いたモチ(液晶ボタン)ではなく、押すと物理的にへこむボタンなのがうれしい

 上部手前にはノスタルジックなテープレコーダーではおなじみのキー(ボタン)が列ぶ。左右にある「送る・戻す」のスキップキーの長押しで、録音をモニターしながら早送り、早戻しも可能だ。中央の液晶ディスプレーには、録音状況やそのほかのデータ情報が表示される。

日付ごとにすべての録音内容を検索できるので、議事録の日付やGoogleカレンダーと関連付けて活用すれば検索時に便利だ

日付ごとにすべての録音内容を検索できるので、議事録の日付やGoogleカレンダーと関連付けて活用すれば検索時に便利だ

音量調整も極めて分かりやすいビジュアルのインターフェースを採用している

音量調整も極めて分かりやすいビジュアルのインターフェースを採用している

 また録音/再生時には懐かしいカセットテープのようにリールがクルクルと回るアニメーションが表示される。ディスプレーの左側には日付検索ができる検索画面、右側にはビジュアルで細かく調整可能な音量スイッチがある。

手前にあるのがステレオマイクロフォン。上面に2つあるのはスピーカーだがモノラルだ

手前にあるのがステレオマイクロフォン。上面に2つあるのはスピーカーだがモノラルだ

 ステレオ録音マイクは前面の左右に設置されている。上面には口径28mm(16Ω)のスピーカーが左右に2個配置されているが、このスピーカーはステレオではなくモノラル再生のみだ。

外部マイクとライン入力用端子(左)とオーディオステレオ出力端子(右)

外部マイクとライン入力用端子(左)とオーディオステレオ出力端子(右)

各種設定を行なうためのメニューボタン(左)と個々のデータを消去するボタン(右)

各種設定を行なうためのメニューボタン(左)と個々のデータを消去するボタン(右)

 本体左側には外部入力端子(ライン・マイク)とヘッドフォン出力(ステレオ)がある。本体右側には、備忘録の機能設定を行なう「メニュー」ボタンと「消去」ボタンが配置されている。

 前述したように、備忘録の駆動は単4アルカリ乾電池2個で行なわれ、底面から挿入する仕組みだ。バッテリーのシリンダーの丸みは底面の形状にも現われており、この膨らみによって備忘録は机上に設置した時に前傾姿勢となり、操作者から液晶画面や操作系のスイッチが見やすくなっている。

単4アルカリバッテリーは底面のカバー開いて直列に2本を収納する

単4アルカリバッテリーは底面のカバー開いて直列に2本を収納する

起動時(電源オン)の液晶画面。駆動時はカセットテープのリールがクルクルとアニメーションする

起動時(電源オン)の液晶画面。駆動時はカセットテープのリールがクルクルとアニメーションする

 単4アルカリ乾電池を2個入れてはじめて電源オンした時に、ユーザーが最初に行なうのはICレコーダーにとって一番大事な日時の設定だ。日時の設定に限らず、すべての設定や、状況の説明などは音声ガイドによって行なわれる。

はじめての電源オンの後に行なう作業は日時の設定だけ。すべて音声ガイドなので簡単だ

はじめての電源オンの後に行なう作業は日時の設定だけ。すべて音声ガイドなので簡単だ

 音声ガイドは時にはうっとおしい場合もあるが、暗闇などで操作するときは意外と重宝する。もちろん、設定メニューから音声ガイドのオン/オフや音量の調整も可能だ。

メニューキーで表示される各種設定画面の最上位メニュー

メニューキーで表示される各種設定画面の最上位メニュー

 設定メニューでは、外部入力の切り替え、時計のセット、録音音質(標準・長時間)の切り替え、操作音(音声ガイドのオン/オフや音量)、再生範囲(逐次再生や連続再生)、消去(全消去)の設定を容易に行なうことができる。

手軽に使える音楽プレーヤーとしても重宝する
“初代ウォークマン”世代には懐かしいアイテム

アナログライン入力で音量モニターしながら、備忘録で“ダビング”できる。あくまでリッピングやデジタルコピーではなく、アナログの昭和的コピーだ

アナログライン入力で音量モニターしながら、備忘録で“ダビング”できる。あくまでリッピングやデジタルコピーではなく、アナログの昭和的コピーだ

 筆者は単に備忘録のメモ機能だけではもったいないと思い、DAP(Digital Audio Player)としても使っている。昨今は多くのDAPがハイエンドオーディオを目指し、高機能、高価格化しているが、筆者はもっと手軽でゆるめのDAPとして、最近はずっと「備忘録」でオーディオではなく“ミュージック”を楽しんでいる。

 さいわい、アナログのステレオライン入力はサポートされているので、前述の設定で、外部入力をラインに切り替え、両端がミニステレオプラグのショートケーブルを利用して、愛用のDAPである「COLORFLY Pocket HiFi c4 Pro」(関連記事)から備忘録へアナログコピーをして活用している。

 あまりハイファイな高級インイヤーヘッドフォンでは低域があっさりし過ぎる傾向があるので、比較的安価なヘッドフォンとの組み合わせがベストバランスだ。

 備忘録はICレコーダー成熟期に登場した、洒落っ気たっぷりなアナログ感覚のボイス&ミュージックレコーダー&プレーヤーだ。

ついつい初代ウォークマンの頃を思い出して、アナログレコードのダビングをやってみたくなる

ついつい初代ウォークマンの頃を思い出して、アナログレコードのダビングをやってみたくなる

 アラフィフ以降の人なら極めて懐かしい1979年発表の“初代ウォークマン”を彷彿とさせるアイテム。久しぶりに古いLPレコードを取り出してライン録音をしてみるのも楽しいかもしれない。

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:ICレコーダー RR-SR30「備忘録」

価格:ヨドバシ・ドット・コムで9520円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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