WIndows 10発売までのロードマップ
今回のWindows 10 Technical Previewでわかるのは、「デスクトップ中心の操作体系が用意され、マウス+キーボードのみで快適に操作できること」「Windows 10製品版に導入予定の機能の一部」の大きく2つのポイントだ。
注意点としては、前述にもあるとおり「あくまで早期プレビュー版で今後内容の大きな変更の可能性あり」「エンタープライズ向けの機能プレビューを目的としたもの」あたりだ。
では「なぜ、いまこのタイミングでWindows 10 Technical Previewを一般公開したの?」という点だが、導入検証までに時間がかかる企業ユーザーにテストを促し、なるべく多くのフィードバックを受け入れつつ、「既存のWindows 7以前の環境からWindows 10に乗り換えるメリットがありますよ」ということを示すことが必要だからだ。
MicrosoftのTerry Myerson氏は、Windows 10の正式版発売までに3つのステップを踏むことを説明している。まず今回の「Technical Preview」で、これはエンタープライズユーザーを対象にした早期プレビュープログラムの提供を目的としている。
次に2015年初頭の「Consumer Preview」で、ここでは主にモバイル向けを中心とした一般ユーザー向けの新機能やUIがお披露目されると考えられる。
前述のように、Windows 10では動作するデバイスの種類によって複数のUIや製品の提供形態を持つと考えられ、特にモバイルを中心としたコンシューマー版では、Technical Previewで示されるエンタープライズ版とは見た目まったく異なる製品になる可能性さえある。
このジャンルは「Windows Phone」や「Windows RT」のカテゴリを包含しているため、スマートフォンや(コンテンツ消費型)タブレットの戦略がConsumer Previewのタイミングで披露されることになると考えていいだろう。
次なる大きなステップが来年4月の「Developer Preview」の提供だ。Windows 10ではスマートフォンから大画面TVまで、非常に幅広い範囲でデバイスをカバーする予定であり、これらプラットフォームを横断して動作する「ユニバーサルアプリ」の存在が重要になる。
統一されたWindows Storeも含め、開発者はこれら統合環境の新情報入手やテストを行なう必要があり、BUILD 2015のタイミングで提供されるDeveloper Previewは、主にこれらアプリ開発者向けの最終テストを行なうために重要となる。
またMyerson氏は公式ブログの中で来年初頭以降に「新しいタイプのデバイス」登場の可能性も示唆しており(関連リンク)、噂の「Surface mini」や、それ以外の新しいデバイス、日本ではWindows Phone発売の可能性など、気になるデバイスは多くある。
新型デバイスについては、最近流行の腕時計型デバイスなど、PCやスマートフォンとは異なるカテゴリーの可能性もあるだろう。いずれにせよ、今後1年間は定期的にMicrosoftから新Windowsに関する情報が次々と発信されてくるとみられ、気になるユーザーはぜひチェックしてみてほしい。
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