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各メーカーの代表者を集めてのトークセッションも実施された

「日本のパソコンが変わる」新Office発売イベントを開催

2014年10月16日 21時51分更新

文● 松野/ASCII.jp編集部

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日本マイクロソフトが新Officeの発売記念イベントを開催

 日本マイクロソフトは10月16日、日本市場に向けた独自ライセンスの新オフィス「Office Premium プラス Office 365 サービス」(以下、Office Premium)、「Office 365 Solo」の発売記念イベントを実施した。2製品とも、10月17日から販売開始される。

Office刷新、サブスクリプション「Office 365 Solo」も

プリインストールでのみ提供される「Office Premium」

 Office Premiumは、各メーカー製PCおよび「Surface Pro 3」へのプリインストールのみで提供され、永続的に無償でアップデートが可能。加えてクラウド型のOffice 365サービスとして、1年間有効のライセンスが付属し、容量1TBのクラウドストレージ「OneDrive」、マルチデバイス対応(iPhone/Android用Office Mobile、今年中にiPad用も提供)、Skype 月間60分無料通話(公衆回線向け)、無償テクニカルサポートが提供される。

 iPhone/Androidは台数無制限、iPadは2台まで導入が可能だ。Office 365サービスを2年目以降も利用したい場合は、別途5800円(参考価格)でライセンスを購入する必要がある。

サブスクリプションのOfficeサービス「Office 365 Solo」

 Office 365 Soloは、単体で販売される1年間有効のサブスクリプションサービス。参考価格は1万1800円(税別)。合計2台のPCまたはMacにインストール可能な最新版Officeデスクトップアプリケーション、Office 365サービスをセットにしたものとなっている。

 利用できるOfficeアプリは、PC版では「Office Professional」に含まれる全ソフト、Mac版では「Office for Mac Home & Business」に含まれるWord/Excel/PowerPoint/Outlook。Office 365サービスはOffice Premiumと同内容となる。アプリケーションについては、契約期間中に限り最新版に無償アップデートできる。

「日本のパソコンが変わる」

同社執行役専務 マーケティング&オペレーションズ担当の平野卓也氏

 同社執行役専務 マーケティング&オペレーションズ担当の平野卓也氏は、「日本市場にはOfficeのプリインストールPCという非常にユニークなトレンドがある」と切り出した。

 国内では当たり前のように見られるOfficeプリインストールPCだが、実はこれは日本市場独自の取り組みで、海外ではまったく行われていない。「Officeを必要とする顧客が多く、それをタブレットやスマホにも繋ぎたいというニーズが高い」という。

 10月1日に弊社CEOのサティア・ナデラが来日し、『モバイルファースト、クラウドファースト』の方針を説明させていただくと共に、日本市場に最適化した独自の『Office Premium』『Office 365 solo』を発表させていただいた。『Office Premium』は、従来のプリインストールのOfficeと、すでに海外でもご好評頂いているクラウド型『Office 365』のハイブリッドタイプ。『Office 365 solo』は、Office 365単体で提供する一年間有効のサブスクリプションサービスだ」。

プリインストール版は、従来のOfficeとクラウド版「Office 365」サービスがセットに

提供方法もパッケージではなく、POSAとダウンロード販売に移行する

 「Office Premiumを搭載したPCは各OEMメーカーから順次発売され、弊社の『Surface Pro 3』にも搭載モデルを用意している。これまでのOfficeとの大きな違いを感じていただけると思う。常に最新版が使える永続ライセンスのOfficeと、クラウド対応のサブスクリプションサービスのコンビネーションは、大きな付加価値として使っていただけると期待している。まさに『日本のパソコンが変わる』と思っている」と語った。

「日本市場は全世界に類を見ないほどのOffice使用率を達成している」

セッションのまとめ役を務めた、同社執行役コンシューマー&パートナーグループ ゼネラルマネージャーの高橋 美波氏

 イベントでは、パートナーとなる各メーカーの代表者を交えてのトークセッションも実施された。

 セッションに先立ち、同社執行役コンシューマー&パートナーグループ ゼネラルマネージャーの高橋 美波氏は「日本市場におけるビジネスを考えた時に、パートナー様との協業はマスト。お客様は『いい商品を買いたい』という要望が強いので、連携して付加価値の高い商品を作っていく必要がある。プリインストールPCにより、国内のOfficeは全世界に類を見ないほどの使用率を達成している。クラウド化もワールドワイドでのトレンドであり、弊社の使命はプリインストールPCとクラウドのハイブリッドで商品価値の高い商品を出していくこと。年末までに、10社のパートナー様から約300機種が販売される予定だ」と語った。

「2020年までに、日本人のデジタルライフを世界最高レベルに」

 登壇したのは、NECパーソナルコンピュータ 取締役 執行役員常務の留目 真伸氏、東芝 パーソナル&クライアントソリューション 国内営業統括部 部長の長嶋忠浩氏、富士通 ユビキタスビジネス戦略本部 本部長の高木達也氏の3名。

左から、NECパーソナルコンピュータ 取締役 執行役員常務の留目 真伸氏、東芝 パーソナル&クライアントソリューション 国内営業統括部 部長の長嶋忠浩氏、富士通 ユビキタスビジネス戦略本部 本部長の高木達也氏、高橋氏。「Officeの発売イベントにメーカーの代表者を呼べるのは日本だけ」とは高橋氏の弁

 留目氏は「『日本のパソコンが変わる』という意欲的なテーマだが、もう少し大きく出て、『日本のデジタルライフが変わる』としてもいいのではないか。デジタルライフという言葉はすでに言い尽くされた感じがあるが、実際の消費者の生活を見ると、まだまだデジタル化は進んでいない。タブレットやPCを外に持ち出してできることは沢山あるが、大多数の方は十分に楽しんでいただけたり、創造性を高めるところまで行けていないのではないか」と問題提起する。

 「日本人の生活にあったデジタルライフというものをしっかり考えて、お客様に提案していくことが必要。今回のOfficeはクラウド時代、マルチデバイス時代にふさわしいもの。まさに、これから日本人のデジタルライフは変わるのではないかとワクワクしている。2020年までに、日本人のデジタルライフを世界最高レベルにしていきたいという思いを皆で共有し、PCを中心としたデジタルライフを普及できるよう努力したい」とした。

今後のPCの位置づけについて、貴重な意見が交換される場となった

 長嶋氏はこれからのPCの位置づけについて、「昨年の今頃からXPの買い替え問題があり、私共も買い替えをお願いしてきた。正直なところ、(XP搭載PCの)半分ぐらいは使われていないのではないかと思っていたが、大体3/4のお客様に買い替えていただけたというデータがある。特に日本においては、それだけPCが必要不可欠なものになっているのだなということを再認識した」という。

 「新しいOfficeではよりスマホやタブレットとの連携も深まるので、それらのデバイスも広めていかなくてはいけない。年末までにはWindowsタブレットで、Officeデータの閲覧だけではなく、編集や作成能力を持ち、なおかつ価格的にも広く行きわたる製品を投入していきたいと思っている」とコメントし、今後の商品展開にも含みを持たせた。

 高木氏は、「お客様は2代目のPCよりもスマホやタブレットを購入する流れができている。ただ、モバイル端末で作成したデジタルコンテンツをクラウドにアップロードして、そのまま上げっぱなしという人は多い。データを使って自分を表現したり、人を楽しませたりなど、一つのデジタルパーツを作品として仕上げるのはやはりPC。その中心にOfficeがあるというふうに考えている。お客様に『こんな楽しい使い方があるんだ』『こんな楽しい表現力があるんだ』ということを、マイクロソフト様と一緒に広めていきたい」とした。

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