サーキットのコース上でも速度調査!
今回レンタルしたモバイルルーターはファーウェイ製で、回線はTrue moveのものを使う。4Gのエリアはバンコク市内だけだったが、3Gのエリアはかなり広く、今回筆者が訪れたブリラム、スリン、シーラーチャー(バンコクとパタヤの途中にある街)では圏外にならず。ただ、どの街も場所によっては2Gになってしまい通信ができなくなることがマレにあった。
楽しみにしていた4Gは、まだエリアが広がっただけなのか、速度テストではあまり伸びず。ヘタすると3Gのほうが速かったりしたが、これは日本でも同様だったので来年はまた違った状態になっているだろう。3Gはなぜか上りが速いことが多かった。かといって下りが遅いわけではなく、10Mbpsは出ないが安定して5~8Mbpsくらいは出ていたので、ストリーミングをゴリゴリと利用しない限りはなんら不自由はない。牛と野良犬しかいない平原などに行かない限り、3Gはほぼ繋がった。
逆にホテルの有線LANや無線LANは遅すぎて、データのやり取りは厳しかった。今回は速度計測しなかったが、ホテルの有料で使うLANでも500Kbps程度しか出ないこともあり、タイは全体的に携帯電話網にチカラを入れているように感じた。
タイに限らず、海外でモバイルルーターを使うときに一番注意したいのが、スマホ(とくにiPhone)の同期やアプリのアップデート。「Wi-Fi接続の場合に同期(アップデート)する」などの設定にしておくと、知らないうちにとんでもないデータ量を通信しており、速度制限がかかってしまう。
iPhoneの場合、iCloudとフォトストリームは必ずオフにしておきたい。実は今回の旅で一番困ったのがこの部分で、設定を変えてなかった自分が悪いのだが1日目でいきなり1GB近い通信をしてしまい、初っぱなから速度を規制されてしまった。日付が変わると解除されるのか、次の日には普通の速度に戻っていた。
また、メーラーもGmailなどの直接端末にデータを受信しないクラウドサービスにしておこう。こちらが海外にいるとを知らずに数MB単位の添付ファイルを送ってくる人もいるからだ。TwitterやFacebookで写真をアップする場合は、画質を落とす設定にしておくのも忘れずに。スマホで撮影した元データは設定にもよるが3Gでアップロードするにはかなり厳しい容量だ。
タイのいろんな場所でスマホを使いまくったが、普通に使うぶんにはまったく困らなかったし、通信費が安いのでプリペイドSIMを使えばもっとオトクにモバイルできたかもしれない(もちろん英語で設定する壁はあるが)。コンビニにいけばSIMが売っているし、街の中ではなぜか23時すぎまでやってる携帯ショップもあった。「なんだ、思ったより厳しくないじゃん」というのが素直な感想である。ただ、レースウィークはニコニコ生放送をやれるレベルの速度が出なかったのが残念だ。
4Gの速度が思ったより速くなかったのが不満と言えば不満だが、急速に変化してきたタイのモバイル事情を考えると近いうちに速度も上がり、さらに地方でも4Gが入るようになるだろう。とはいえ、せっかくタイに来たのなら、回線速度に目くじらを立てずに「マイペンライ」の精神でモバイルするのが一番かもしれない。