スマートグラスなどウェアラブルデバイスでIDやパスワードを音声入力するわけにはいかないから
物理的な入力の痕跡を残さない、スマートグラス用AR文字入力技術を開発
2014年10月15日 15時54分更新
NTTデータは10月15日、スマートグラス利用時にキーボードを使わずに文字入力するAR入力技術を開発したと発表した。
メガネ型モバイル端末であるスマートグラスを企業などで活用する際に、パスワードなどの認証入力に用いることを想定している。とくにウェアラブルデバイスを導入した際、既存の業務システムと連携することが求められ、従来どおりIDやパスワード、暗証番号の入力するケースが考えられる。
開発したAR入力技術は、メガネに表示された情報に対して利用者がジェスチャーで仮想キーボードをなぞり、その動作をカメラで取り込んで認識するもの。一字一字ごとにボタンを押す動作を認識するのでなくなぞるような動きを認識するため高速に入力できる。物理的なキーボードやタッチパネルを使わないため、入力の痕跡が残らず覗き見も難しいなど従来のセキュリティよりも高い情報秘匿性が期待できる。
同時に、同社は業務システムに連携して動作するモバイル活用基盤「MERMaides(マームエイデス)」の提供を開始した。これはAndroid/iOSで動作するアプリで、企業の社内システムなどと連携し、決済などの業務システムを利用できるもの。データの同期や各種業務に活用でき、ネットワークに接続してない状態でも各種処理が行える。
MERMaidesは企業向けに11月より提供を開始する。同社では、スマホやタブレット、スマートグラスなどの普及に合わせて企業のワークスタイル自体が大きく変わりつつあり、業務をセキュア環境で行える新技術を積極的に開発している。