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車体には特殊強化ダンボールを使用、時速約12kmで走行する

乾電池で有人走行「エボルタチャレンジ」の電車がお披露目

2014年10月14日 17時31分更新

文● 松野/ASCII.jp編集部

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エボルタチャレンジ2014の有人走行車両がお披露目された。画像はオリジナル車両と、架空の鉄道会社「エボルタ電池鉄道」の社長であるエボルタ君

 パナソニックは10月14日、乾電池「エボルタ」の長持ち・パワー実証実験として、単1電池を使って有人電車を走行させる「エボルタチャレンジ2014」の車両お披露目会を開催した。

2008年から毎年、エボルタを利用したチャレンジを行っている

 エボルタを使った実証実験は2008年の発売当初から毎年実施しており、第1回はロボット「エボルタ君」がグランドキャニオンの断崖を登頂、昨年実施された第6回はプラレールの世界最長レール走破を成功させ、ギネス記録に認定されるなど、一成の果を収めている。

オリジナル車両。デモンストレーションとして、会場を直線で1往復した

チャレンジ実施場所は2009年に全線廃止となった秋田県の旧小坂鉄道廃線。企画のために線路を整備しなおした

 エボルタチャレンジ2014は、単1のエボルタ99本を動力源に、総重量約1トンのオリジナル電車を約8.5km走らせるというもの。有人での挑戦はチャレンジ史上初めてとなる。実施場所は2009年に全線廃止となった秋田県の旧小坂鉄道廃線。現在は保全のため「小坂鉄道レールバイク」として活用されているが、今回の実施にあわせてレールバイク運行区間外の線路も改めて整備しなおし、1日限りで小坂鉄道を復活させる。

主に特殊強化ダンボールを使った車体。重量は乗客10名込みで約1トンになるという

 架空の鉄道運行会社である「エボルタ電池鉄道」のオリジナル車両は、約幅1552×高さ2567×長さ4052mmの1両編成。3並列×33直列のエボルタを動力に、時速約12kmで走行する。車体は耐圧強度の高い特殊強化ダンボール、鉄、銅、アルミニウムを使用。定員は約10名で、総重量は乗客10名を含めて約1トンとなる。車台は車輪・ブレーキ・ギアボックスなどで構成され、脱線することなく走行するため、車輪の大きさや数、位置に工夫しているという。制作は秋田県立大学ものづくりサークルと共同で行ったとのこと。

車輪の大きさや数、位置に工夫を凝らしているとのこと

動力はエボルタ99本を3並列、33直列で使用する

 チャレンジは11月2日午後12時45分に、旧雪沢温泉駅付近からのスタートを予定している。

「エボルタチャレンジは着実に盛り上がってきている」

「エボルタ電池鉄道」の社長エボルタ君

旧小坂鉄道職員の方々も登場した

 会場には「エボルタ電池鉄道」の社長であるエボルタ君や、旧小坂鉄道職員の方々などが登場し、車両のお披露目に花を添えた。

同社コンシューマーマーケティング ジャパン本部 エナジーセキュリティーチーム チームリーダーの中沖章二氏

 また、同社コンシューマーマーケティング ジャパン本部 エナジーセキュリティーチーム チームリーダーの中沖章二氏は、「エボルタチャレンジへの取り組みは、毎回多くの方に見守っていただき、着実に盛り上がってきているというふうに感じる。今年も非常にいい企画になっているので、皆様にご協力いただき、盛り上げていきたい」とコメントした。

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