パイロットとの意思疎通は国際共通語の手信号
飛行機をゲートに誘導するには、マーシャラーとパイロットの信頼関係が必要になるが、マーシャラーの意思をパイロットに伝えるためには、コミュニケーション手段が必要だ。
それがシャモジのような「パドル」を両手に持って、さまざまなポーズで伝えるサイン。実にクラシカルでアナログな方法だが、雨風が吹こうとコンピュータシステムがダウンしようと、停電が起ころうと、飛行機を誘導できる確実な手段。しかも安い!
最近は夜間でもパドルが確認しやすいように、工事現場などで使う赤く光る棒状のパドルに移行中だという。さてこのパドルによる誘導は、次のような決まりがあり、世界共通語となっている。
ただ日本国内、社内だけという方言もあるらしく、たとえば次のようなサインだという。飛行機についているヘッドライトに関する指示なのだが、何かを当ててほしい。
答えは「ヘッドライトを消せ」というサインだ。滅多に使うことはないが、ライトが眩しくて誘導できないとき送るという。しかし業務提携している海外のエアラインのパイロットに送っても、「What?」という顔をされるという。
ちなみに停止位置に駐機すると、飛行機の鼻先はマーシャラーから10mも離れていないので、お互いの表情は読み取れるという。また機体が巨大なので、なれるまでは接近する飛行機の怖さもあるという。
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