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「青いバラ」に次ぐ幻の花を遺伝子導入で実現

サントリー、「幻の黄色いアサガオ」を製作

2014年10月10日 18時45分更新

文● 行正和義

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黄色いアサガオ

 サントリーグローバルイノベーションセンターは10月10日、「黄色いアサガオ」を咲かせることに成功したと発表した。

 アサガオはもともと青い花を咲かせるが、長年にわたる品種改良でさまざまな色で咲くようになっている。江戸時代の図鑑には鮮やかな黄色いアサガオが記録されているが、現代には伝えられておらず「幻のアサガオ」と呼ばれていた。

花の細胞が色素の合成と蓄積を調節して発色する仕組みや、花が縮むという特徴と色素の関係などが明らかになると期待される

 研究グループは基礎生物学研究所、鹿児島大学との共同で、キンギョソウの花が黄色い色素を生成する仕組みに着目。色素を生成するのに関わる遺伝子をアサガオに導入した。

 実験の結果、キンギョソウと同様に黄色の色素オーロンがアサガオの花弁中で合成され、黄色いアサガオが実現。導入したアサガオ「54Y系統」では花弁が縮んできれいに咲かないという特徴があったが、遺伝子の導入により改善し、きれいに開花するようになった。

もともと縮んで咲く「54Y系統」(右)が遺伝子の導入で大きく咲くようになった(左)

 同社では、幻とされていた黄色いアサガオを実現したことで、今後はさらに多様な色や形の花の実現が期待できるという。

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