四国計測工業は10月8日、超高輝度・大光量のLED照明を開発したと発表した。単一面光源による照明としては世界最高クラスで、従来HIDランプが用いられていた投光器などもLED化することができる。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業として開発されたもの。LEDは一般的な照明では普及が進んでいるが、投光器や高所からの大光量照明ではいまだにHID(高圧水銀ランプ)が多用されており、省エネや水銀条約(水銀における水俣条約:2020年以降の水銀ランプの製造や輸入を禁止する)を踏まえ、これまでにないほど高輝度なLED照明が求められていた。
高輝度LED照明はLED集積率を高めると共に放熱を強化しており、とくに放熱性に優れた基板上に直接チップを載せ、鹿児島大学と共同開発した高効率ヒートシンクで熱を放散させている。
開発したLEDランプは投光器型で6万3200ルーメン(300m先でも本や新聞などが読める明るさ)、高天井照明では広角型で6万8000ルーメン、狭角型で6万n5400ルーメンと、単一面での光源としては世界最高クラス。演色性もRa80以上と水銀ランプよりも高く、消費エネルギーは投光器型でHIDランプの約53%。
工場の天井照明、車両やコンテナヤードのような広い場所の照明、公園や広場の照明、建物のライトアップ、さらにはスタジアム照明まで広い用途を見込んでいる。四国計測工業では10月8日より投光器・光源モジュールとして販売を開始した。