パレットの切り替えとエフェクターの扱いで幅広い音に
演奏データを打ち込むパレットは色ごとに9つまでプリセットが可能で、それらのプリセットされたパレットはシームレスに切り替えられます。
各パレットを上下にフリックすると、別のパレットに切り替わります。指を離した瞬間に切り替わるので、枠の中に別のパレットを入れておいて任意のタイミングで指を離すことでトリッキーなリズムでの切り替え、なんてことも可能です。
各パレットに対して、4系統のエフェクターも用意されています。
Delay、Reverbなどの定番はもちろん、音のうねりやクセを出すFilter、フレーズを繰り返させるRepeaterなどユニークなエフェクトも搭載されており、音響空間の演出からDJ風のプレイまで幅広く使えます。
テンポの変更や各演奏データの管理などは、画面右上端の歯車マークをタップすると開くメニューから。
テンポ設定は0.1BPM単位で+/-のコントロールのほか、tapパッドを叩いたテンポに設定できるタップテンポも使えるので綿密にも大ざっぱにも簡単です。
常にライブ感覚が楽しく、初めての人も安心のアプリ
実際に使用してみると、見た目どおりのサイバー寄りな音色と、適当でもボタンを押せば音が出せるという点で、特に難しさを感じることもなくリズムゲームやパズルゲームのように触れるアプリだと感じました。
音色のリバースやエフェクターなども演奏が途切れることなくワンタッチでオンオフが可能です。なので、とりあえず思いつきで効果を掛けてみたいけど変な風になったら困る、というような心配は不要。基本的に再生を停止しない限りは操作によって音が途切れるということがないので、常時ライブ感覚で音をいじっていける点もうれしいところ。そういった部分では初心者の方でも気軽に扱えるアプリだと思います。
単発のサンプル音を使って自分でループを組み上げられるので、音程などの設定の面で細かくツメたり、微妙に異なるループを用意して順次切り替えるなど、こだわりを出したい人にも充分楽しめるアプリです。
音色自体のクオリティーはまずまず及第点といったところで、エレクトロ系には向きそうな硬めな音色が多いです。音色のネーミングが特殊でアート感覚にあふれているため、名前から音を把握しづらい点は少し惜しい部分。またSelection Zoneに現在読み込んでいる音色の名前が表示されないので、音色に切り替えてしまったあとに元の音に戻すという操作が難しいのは改善して欲しいところですね。
ゲーム感覚で何となくふれていくだけでもオリジナリティーのあるループが作れるLoopseque、ぜひ一度試していただきたいアプリだと思いました。
藤村 亮(ふじむら りょう)
1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。さらに、2013年11月にはヨーロッパツアーを終え、2014年1月1日から一日一曲アップロード企画「Daily Sound Scape」をSoundcloud上で開始。
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