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「iPhone 6」&「iOS 8」全力徹底特集! 第32回

"5.5型"とどう向き合う? 「iPhone 6 Plus」ファーストインプレッション

2014年09月23日 11時00分更新

文● 林佑樹(@necamax

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OS Xに近づいた!? iPhone 6 Plusの「Retina HDディスプレイ」

 搭載されているパネルは、「Retina HDディスプレイ」と呼称されており、iPhone 6は1334×750ピクセル(326ppi)、iPhone 6 Plusは1920×1080ピクセル(401ppi)。画面比率に関しては、iPhone 6 Plusが16:9、iPhone 6はiPhone 5s同様「約16:9」と不思議なものになっているが、それが気になるという人は少ないと思われる。編集部にあったiPhone 6で動画を見てみたが、違和感はなかったからだ。

 ただし内部的な表示の仕組みについては、iPhone 6とiPhone 6 Plusでは大きく違う。iPhone 6 Plusのスクリーンショットの解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)ではなく、2208×1242ピクセル(461ppi)となっているのだ。

iPhone 6 Plusのスクリーンキャプチャーデータ。リサイズせず、解像度2208×1242ピクセルで掲載したので確認してほしい

 iPhone 6は、667×375ポイント(座標系)に対して従来通り「@2x」(1ピクセルを2ppi/4ピクセルで表現)として、1334×750ピクセルでレンダリングを行なっている。一方iPhone 6 Plusは、内部的には736×414ポイント(座標系)に対して「@3x」(1ピクセルを3ppi/9ピクセルで表現)にあたる2208×1242ピクセルでレンダリングし、物理解像度1920×1080ピクセルに縮小表示している。とりわけ、この変化に注目している開発者さんやデザイナーさんは多いはずだ(「The Ultimate Guide To iPhone Resolutions」参照)。

 大きな解像度でレンダリングしてから物理的解像度に合わせて縮小する方式はMacBook ProのRetinaディスプレイモデルですでに採用されており、今後iPhone 6 Plusの「Retina HDディスプレイ」が標準となる可能性は十分ある(さらに@4x、@5xの上でフルHD解像度など)。クリエイターさんをはじめ、iPhoneアプリを作りたい方はiPhone 6 Plusの購入をまず検討したほうが安心だろう。

接写してようやくピクセルが見えるくらいなので、普段使用する距離ではまずピクセルは気にならない。iPhone 6 Plusは、大きな解像度でレンダリングしてから物理的解像度に合わせて縮小するという、MacBook ProのRetinaディスプレイモデルと同様の方式が採用されている

最低輝度でも画面が明るく感じるiPhone 6 Plus

 さてコントラスト比だが、iPhone 5sの800:1から、iPhone 6は1400:1にアップしている。そのため、映像を見るにしても写真を見るにしても満足度はとても高くなっており、また発色もフラットとクセがない。毎回書いているような気もするが、画面が貼り付いてるように感じてしまう。

 iPhone 6 Plusのコントラスト比は1300:1だが、iPhone 6と違いがあるようには感じなかった。そのため、この値で機種を選ぶ……という理由にはなりにくいし、店頭でチェックしてみた場合でも同じ意見になる人が多いハズだ。

 画面の明るさについては、iPhone 6、iPhone 6 Plus、並びにiPhone 5sは、最大輝度は500cd/m2とカタログスペックにあるため、明るさに計測的な変化はない。ただし、物理的なサイズが変更されているため、明るくなったと感じるだろう。これは最低輝度でも同様で、iPhone 6 Plusの場合、蛍光灯の下でも意外と画面の内容を視認できる。そのため、室内では輝度20%ほどでいいといった具合で、お布団の中ではだいぶまぶしい。保護フィルムや強化ガラスを貼った場合、透過度の関係でまぶしさは気持ち解消されるだろう。

輝度ごとのディスプレーの見え方(室内)。左から輝度100%、輝度50%、輝度0%。掲載写真では分かりにくいが、輝度0%でも意外と表示内容を視認可能だ。室内の場合、輝度20〜30%あたりで十分な明るさになるだろう

最大輝度500cd/m2で、太陽光下ではなんとか画面が見える程度

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