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アルペジオとのコラボ経緯、ガルパンコラボの手ごたえ、WoWsプレイ体験記など満載

「ガルパンとのコラボは日本で一番興味深い成功例」WoT運営CEOが語る

2014年09月21日 11時00分更新

文● 有馬桓次郎

World of Warshipsとアルペジオのコラボ経緯も聞いてみた

BLITZは日本含めたアジアで大成功
GENERALSはカードゲーム+αを目指している

―― 『World of Tanks Xbox 360 Edition』やBLITZは、PC版と比べてプレイヤーの傾向が異なっているのでしょうか。

KOCOGLU 「性別に関しては98%が男性で今までと変わりないのですが(笑)、年齢層に関しては今までより若干若くなっていますね。Xboxはアジア圏ではそれほど販売台数が伸びていませんので、主に北米圏での若年化が進んでいる印象です」

―― PS4 Editionは……?

KOCOGLU 「PS4やXbox ONEなどは、わが社としてもプラットフォーム化の必要性はとても感じているところです。残念ながら、今はまだ何ともいえないところですが」

―― BLITZは1ヵ月で500万DLを達成し、日本のユーザー数がロシアに続いて2位だったそうですが、課金率や同時接続数はどれくらいでしょうか?

KOCOGLU 「日本はカジュアルなゲームのほうが流行する傾向にありますし、若干コアゲーマー向けな内容ですので、日本でのリリースには少し心配していたのですが、とても好調な数字を出しています。数字はお見せできませんが、アジア圏全体の売り上げのうちの半分が日本ですね。

 今回、日本を含むアジア圏全体では、他の北米・ヨーロッパ・ロシア圏と変わらない数字を出していまして、アジア圏のモバイルゲーム市場が非常に発展を続けていると感じました。

 BLITZに関してはアジアでは大成功だと思っています。アジア圏ではシェアの少ないiOSバージョンのみでこの結果だったのですから、これからアジアでの利用者数が多いAndroidバージョンをリリースすれば、かなり期待のできる数字が出せるのではないでしょうか」

―― 日本ではカジュアルなほうが流行るという見立てだそうですが、だとするとBLITZ以上に『World of Tanks GENERALS』が流行るのではないか、と思いますね。GENERALの開発の進捗状況はどのような感じでしょうか?

ALEXANDRE LEBLANC(ウォーゲーミングアジア プロデューサー) 「すいません、進捗についてはまだお話することができないのですが、もう少しすればリリースを流しますのでもう少しお待ち下さい(笑)」

KOCOGLU 「LEBLANCと私は以前、モバイルゲームの業界にいました。その経験から感じることですが、GENERALSがカードゲームとして作られるとしても、他のカジュアルなものとは異なるアプローチ、例えばそれなりの戦略性が必要になるゲームとなるでしょうね」

―― では、これまでとは異なる方向、例えばマジック・ザ・ギャザリングのような戦略性を必要とするカードゲームを好きな人が、GENERALSを通じてWorld of Tanksの世界に入ってくるかもしれないということですね。

KOCOGLU 「そうですね。そして、近年のカードゲームは徐々に進化していますよね。今の市場はカードゲームだけでは足らず、プラス“何か”が必要になってきています。GENERALSでもその“何か”を提供してユーザーに満足していただけるように、いま開発を進めているところです」

昨年、ブラウザーベースのカードゲームとして開発が発表された『World of Tanks GENERALS』

アルペジオコラボはプロデューサーと意気投合した結果

―― 今回World of Warshipsと『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』とのコラボが発表されましたが、コラボまでの経緯を教えていただけますか?

ウォーゲーミングジャパン・PR担当 「日本には様々なミリタリー系の作品があり、そのなかでガールズ&パンツァーとWorld of Tanksのコラボは大変な成功を収めました。そこでWorld of Warshipsでもなんらかの作品とコラボしてみたいと考えていました。

 ただ、我が社のポリシーとして、他のゲームとのコラボはできません。ここであえてタイトルは言いませんが、そう、来年アニメになるあの作品ですね(笑)。検討はしたのですが、そのポリシーがある以上できない。

 そうして多くの作品を検討していたなかで、非常に意気投合したのがアルペジオのプロデューサー・南さんだったのです。先方も我が社のことをご存じで、『こういう事をやりたい、あれもしてみたいね』と話がお互いからポンポン飛び出しました。では、ということで今回のコラボが実現したわけです」

―― PVには艦船を選択する画面でタカオなどのメンタルモデルが登場しました(笑)。

LEBLANC 「今回はPV用にキャラクターアイコンを作ったり大変でしたね(笑)。実際のゲームでどう反映されるのかは、来年のWorld of Warships正式発表以降をお待ち下さい」

話題になったメンタルモデルの選択画面は、PV用に作られたもの

ウォーゲーミングジャパン・PR担当 「まずは第一弾として書き下ろしイラストを使ったノベルティーを配布します。以降はガールズ&パンツァーとの成功例を踏まえながら、プラスαもできないかなと南プロデューサーと話し合いながら考えています。期待してください!」

KOCOGLU 「ガルパンとのコラボはWorld of Tanks開始から3年後に(=運営が安定してから)始まった企画です。我が社としてはまずWorld of Warshipsというタイトルを味わって欲しいのです。

 最初からゲーム内容にまでコラボを反映すると方向性が変わってしまいますので、タイトルをリリースし、ユーザーコミュニティーから反響を拾い上げた上で、さらなるコラボの方向性を決めたいと考えています」

“あの作品”で得たミリタリー知識をダイレクトに反映できるゲーム
それがWorld of Warships

―― 正直な話、“あの作品”の存在は追い風になりそうですか?

宮永 「追い風というよりはですね、これはミリタリー業界にいる有馬さんも同じ感想を持っていると思うのですが、ユーザーの知識のボトムアップがすさまじいのです。

 例えば『かつて日本にはこんな歴史があったんだよ』と知ってもらおうと思ったときに、それに要すべき労力が“あの作品”の存在によって非常に少なくなっていると感じますね。ミリタリー業界にいる人間が『えっ、それってそんなに重要なことなの?』と驚くような細かい情報までユーザーが知っていたりして、うかうかしていられません(笑)。

 そして、たとえそれが『吹雪ちゃんが好きだ!』というところから始まっているのだとしても、そこから派生して得ているユーザーのミリタリー知識を、World of Warshipsはダイレクトに反映できるゲームなんです。女の子として艦船を見ていても、そこでユーザーが得た知識は決してWorld of Warshipsでも無駄にはなりません

 “兵器の擬人化”というところから始まったこのムーブメントは、社会現象として考えてもいいような勢いで日本のミリタリー知識世界を推し拡げています。その意味では、World of Warshipsは“本物に近い姿と挙動で動かして遊べる”という点でユーザーにジャストフィットするのではないでしょうか」

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