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もはや数少ないカセット機器、それでもニーズはある

新ダブルカセットでテープ聴き比べ アナログは本当にいい?

2014年09月21日 12時00分更新

文● 四本淑三

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現存するテープを聴き比べてみる

 これらのテープを実際に購入して、W-890RmkIIで試してみました。

 試聴用ソースは、27.5Hzから7040Hzまでの9オクターブの正弦波と、iPad用のGarageBandとTASCAM iXZで録音した曲で、オーディオ解像度44.1kHz/16bitのPCMです。

 このファイルをPCで再生し、Steinberg UR44でDA変換したアナログオーディオ信号を、W-890RmkIIのTape1で、-3dB(440Hz)を超えないようレベルを設定して録音しています。なお、リード直後は音質が荒れるので、テープを巻き戻して約20秒後から録音を開始しています。

ソース
日立マクセル UR-60
ソニー HF-60
HIDISC 10
HIDISC HD 10

 結論から言って、日立マクセルとソニーの音質の違いはほとんどわかりませんでした。HIDISCの2製品も同じで、音質の差はほとんど感じませんでした。ただ、日立マクセルとソニーに比べると、低音側の歪が大きく、高域の減衰やドロップ(音飛び)も多いようです。これは、価格が安いことを考えれば仕方がないでしょう。

磁気研究所 HIDISC「HD 10」(左下)と「10」(右上)。カセットハーフ(筐体)は同じもののようで、テープも色や表面の反射など、見た目はほとんど変わらないように見えます

ソニー「HF60」(左下)と日立マクセル「UR60」(右上)。カセットハーフは色が違うだけで、やはりテープの色や表面処理など、見た目でわかるような違いはありません

ソニー「HF60」(左下)と日立マクセル「UR60」(右上)。テープのリード部分はまったく同じに見えます

(次ページでは、「アナログゆえ音の劣化は避けられない」

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