パッドをいじってループにアクセントを付ければ違った音に
画面下部のパッドパートは左側に「Pad Vol」や「Pad Pitch」、パッドを押さえ続けたときに自動で連打するリズムを3パターンから設定する「HIT」が並びます。また連打パターンに不意の休符を差し込んだり、パッド感度の設定もできます。
パッド用の音源パーツは25種類。BongosやDjembeといったパーカッションはもちろん、ドラムキットやTR808(エレクトリックドラム)の音源などもあります。パッドにパーツを読み込むにはリズムパッドにパーツアイコンをドラッグするだけ。各パーツに応じた数にパッドが区画されるので、パーツ点数の多いドラムキットだと左右と縦方向にも細かく割り振られます。
リズムループのバリエーションがとにかく豊富で、ループを回しながらその上でアクセント的にパッドを叩くだけでもそれなりに楽しめる感はあります。フィルタリングや各パーツのループパターンの差し替えも使いこなすことができれば、より幅広いリズムパターンにも対応できそうです。
ループで足りない部分を自分のプレイで補うようにすればリズムパターンはさらに広がるでしょう。パーツの配置や音量などもモニター部分で視覚的に把握しながら感覚を生かしたセットが可能なので、初心者の方でも扱いやすいと思います。
音色はかなりリアルで、ボンゴなどは実際に叩いた音に相当近いです。 パッドタッチに対してのレスポンスもよく、タッチの強弱でアクセントがつけやすいです。また、リズムアプリとしては最も重要なレイテンシーも特に感じることはありませんでした。
レコーディングやライブでのパーカッション音源としても充分に実用できるレベルのサウンドクオリティーだと思います。夏休みも終わって久しいですが、DrumJamでいつでもアツい南国のビートを楽しんでみてはいかがでしょうか。
藤村 亮(ふじむら りょう)
1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。さらに、2013年11月にはヨーロッパツアーを終え、2014年1月1日から一日一曲アップロード企画「Daily Sound Scape」をSoundcloud上で開始。
この連載の記事
-
最終回
スマホ
音楽アプリの定番、プロが見る「GarageBand」の圧倒的な良さとは -
第75回
スマホ
ダブステップにスマホで入門!? 「Drum Pads 24」を試す! -
第74回
スマホ
作曲だけじゃない、ライブ音源としても使えるiPad用DAWアプリ「BeatHawk」 -
第73回
スマホ
iPhoneに鼻歌を録音するだけで、楽曲が完成するアプリ!? -
第72回
スマホ
500の音色が高品質! プロが憧れたドイツ製シンセのiPad版は納得の出来 -
第71回
スマホ
いろいろな効果音が鳴らせるアプリは、音楽アプリになるか? -
第70回
スマホ
失敗しない! 初めてのリズムマシンはiPad版「D-Pad」がいい -
第69回
スマホ
スマホでヴァイオリンを演奏! 弦楽四重奏も楽しめるぞ -
第68回
スマホ
PD音源をアプリで! カシオのシンセ「CZ」が80年代っぽい -
第67回
iPhone
今さらやる意味はあるのか!? 「ブブゼラ」アプリを比べる -
第66回
スマホ
ボタンを押せばループ完成! ヤマハ製シーケンサーアプリが超簡単 - この連載の一覧へ