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iBeaconと音声認識の融合、次世代電子ガイドの実証実験

2014年09月19日 04時33分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 iBeaconは、対応センサー端末とiPhoneなどiOSモバイル機器をBluetoothでワイヤレス接続する近距離無線通信技術。たとえば、店の入り口付近にセンサー端末を置き、iPhoneを持った客が入店すると、センサー端末からiPhoneへプッシュ通知することが可能。来店ポイントを付与したり、クーポンやセールといった情報をプッシュ通知することでき、 オンラインからオフラインの実店舗へと顧客を導こうという「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」に活用される。

 横浜・八景島シーパラダイスでは、水族館内の生きもの情報や豆知識、イベント情報などをiPhoneにプッシュ通知する実験を30日まで実施している。名古屋大学付属図書館中央図書館および工学図書室でも、入館時に最新のイベント情報などをスマホに通知したり、スマホで蔵書の検索や目的の書架までのナビゲーションを利用できたり、退館時に借りた本の返却日を通知したりといった実験を行っている。

 国立民俗学博物館が19日から開始した実証実験は、展示物に近づくと、その展示物の制作過程や展示物が実際に使われている様子等が、映像や画像、テキストで表示されるというもの。展示をさらに深く理解できるような情報コンテンツを提供しようというわけだ。

今回の実証実験の仕組み
今回の実証実験の仕組み

 さらに特筆すべきは、音声認識技術も活用していること。対象となる展示物のエリアに入ると、それを知らせる音声メッセージが再生されるほか、展示エリアを出た後に音声認識機能を利用した対話型サービスを提供するという。今後は、対話形式による施設・展示の情報検索や、音声入力によるアンケート収集などに活用することを見込んでいる。

 同実験は国立民俗学博物館とアドバンスト・メディアが共同で実施。アドバンスト・メディアでは音声認識技術AmiVoiceを使った対話型エージェントサービスの開発に取り組んでおり、今回の実験はその1つとなる。国立民族学博物館の東アジア展示・日本の文化で実施され、期間は10月31日まで。対象機器はiOS7以上/iPhone4S以上、iPad3世代以上、iPad mini、iPod touch5世代以上だ。

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