最後は「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の公式ベンチマークを走らせる。画質は一番重い“最高品質”に設定。解像度は1920×1080ドットのフルスクリーンモード、および3840×2160ドットの仮想フルスクリーンモード(ソフト側の制約によるもの)でテストした。このゲームの4K設定で高スコアーが出れば、DSRを利用してフルHD高画質プレイも期待できるはずだ。
このベンチでもGTX980が勝利……と言いたいところだが、GTX780Tiよりわずかにスコアーを伸ばしたにすぎない。少ないCUDAコアに起因するのか、ゲーム側の負荷が足りないのかは不明だが、スコアーだけ見ればGTX780Tiと大差ない。
しかし4K時のスコアーは5300ポイントを超え、4K解像度でも快適に遊べることを示している。DSRは現状第2世代Maxwellだけの機能であるため、フルHDで少しでも美しい画面が欲しいユーザーなら、GTX980に乗り換える意味があるといえるだろう。
最大の敵は国内価格
予算があるなら迷わず買いだ!
GTX780Tiユーザーにとっては大して速くないという印象はあるものの、GTX780なら3割近い性能向上があるのに加え、消費電力も非常に低い。
そして何よりDSRやMFAAといった新機能、今回は解説を見送ったがOcculus RiftのようなVRヘッドマウントディスプレー使用時の描画遅延を減らす技術も盛り込むなど、GTX970/980はこれまでになく新規要素が盛りだくさん。ゲームを最高の環境で楽しみたい人なら、迷わず欲しくなるGPUだ。
しかし最大の敵は国内価格。アメリカで549ドルの製品が日本で売られるとしても、最近の円安相場と消費税8%の存在が立ちはだかる。国内ユーザーにとってはこの約7万円という割高感をどう納得させるかがキモとなるだろう。
とはいえ、GTX980には“ぜひ使ってみたい”と思わせる強烈な魅力に溢れている。予算が許すなら迷わず“買い”だ。

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