業界人の《ことば》から 第109回
人間の手首は2つだけ、顔にかけるメガネはひとつ、そこを押さえることができるか
Apple Watchが話題、一方ソニーはウェアラブルを不動産にたとえる
2014年09月17日 09時00分更新
ウェアラブル市場は何が受けるのかを模索する段階
ソニーの平井一夫社長は、「調査によると、2014年のウェアラブル市場は、20億ドルの規模が見込まれ、さらに4年後には200億ドルにまで市場が拡大すると予測されている。ウェアラブル市場の可能性はかなり大きい。ソニーも、その市場に向けてビジネスを展開していく」と発言。ソニーにとっても、重要な事業領域になると位置づける。
この分野には、Googleやサムスン、LG電子をはじめ、数多くの企業が参入している。ここにきて、アップルがApple Watchを発表。来年1月にも出荷を開始することで、市場はさらに盛り上がりそうだ。
だが、平井社長は、「多くの企業がこの分野に参入しようとしているが、どの企業も、なにが顧客にヒットするのかが見えていないというのが実状。まだトライアル段階であり、これからが勝負。勝者が出てくるのはそのあと」とする。
ソニーが2種類のリストバンド型デバイスを投入したのも、「この2つの製品は、機能が違い、大きさが違い、見え方が違い、そして、バッテリーライフが違う。まだ、なにが本当にヒットするのかがみえていないという状況のなかで、なにが受けるのかといったことを知る狙いがある」とする。
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