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THE BIG PARADE 2014

ツイキャス、高年齢層に好評「おばちゃんのメイク放送も」

2014年09月16日 12時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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2014年9月14日「THE BIG PARADE 2014」に、「ツイキャス」を運営するモイの丸吉宏和氏が登壇。生放送サービスを運営しているニワンゴ、アメーバ、DeNAとのパネルディスカッションで、ツイキャスは中高生のみならず中年女性にも広がりはじめていると話した。海外からのアクセスも全体の2割まで伸びているという。

 モイの丸吉宏和氏によれば、同社の生放送サービス「ツイキャス」は配信回数にして1億回を超えた。現在およそ750万人が利用している巨大サービスだが、ツイキャスはいわゆるライブ配信サービスではないという。いわく「LINEやTwitterのように日常のコミュニケーションとして」使われている。

 「ツイキャスの特徴は3つ。すぐ配信できて、日々当たり前に使われていて、リスナーが優しい」(丸吉氏)

 ヒットしたのはiPhone 4でビデオ通話「FaceTime」用のインカメラが搭載されてから。「自撮り」で友人とコミュニケーションがとれることから若者層にヒットし、「中学生~大学生のおよそ3分の1が登録している」(同社)。サイバーエージェントによれば、若者の流行語に「壁ドン」「おそろコーデ」に並んで「ツイキャス」が入っている。

 ざわちん・けみお・杏樹といったツイキャスタレントも続々あらわれ、いまではテレビタレントにもなっている。シンガーソングライターのMACOはツイッターとツイキャス配信だけで人気になり、「アナと雪の女王」をおさえてiTunesアルバムランキング1位を獲得したという。

 そんなツイキャスでは現在20~40代とユーザーが拡大しており、たとえば「ママキャス」と呼ばれる母親世代の配信が出てきているという。「シングルマザーや若くて出産した人はリアルな友だちがいなかったり、いても出産していなかったり。そういう人たちが(ママ友同士で)コミュニケーションをとっている。誰が見るのか分からないが、おばちゃんのメイク放送があったりもする」(丸吉氏)

 若年層からふくらんだツイキャスは、あらゆる層が使うコミュニケーション・プラットフォームになりつつある。とくに営業・宣伝をしているわけではないが海外でも使われており、現在アクセスの「2割以上が海外から」(丸吉氏)。英国アイドルグループ、ワン・ダイレクションのゼイン・マリックもツイキャス利用者の1人だ。

 今後の海外展開について聞かれた丸吉氏は「より世界中の人たちが使いやすいサービスを作ることに尽きるんじゃないか」と答えた。「日本でも広告を一切打たずに成長してきた。ユーザー自身が広めてくれている。世界でも同じこと。より広めやすいサービスにすることで世界展開したい」


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