4790Kと大きな差がないゲーミング性能
「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」でゲーミング性能を見ていこう。多くのゲームがマルチコアに対応しているが、クロックのほうが効くところだ。定格4GHz、TB時4.4GHzの「Core i7-4790K」にどこまで迫れるかチェックだ。
計測は「3DMark」が「FireStrike」、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」が描画設定「最高品質」の1920×1080ドット(フルスクリーン)で行なっている。
「3DMark」の総合スコアーは、CPUによる物理演算処理を行なう「Physics score」の関係で、Core i7-5960Xが“5743”とトップになったが、肝心な「Graphics score」は、横並びになっている。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」のスコアーでは「Core i7-4790K」が若干スコアーを伸ばしたが、実際のゲームプレイで差を感じるほどのスコアー差ではない。
CPU温度と消費電力をチェック
最後はCPU温度と消費電力だ。高負荷時はともにベンチマーク&システム診断ソフト「AIDA64」のストレステスト「AIDA64 System Stability Test」を1時間実行した際で計測している。なお、AIDA64 System Stability Testは、GPU以外のCPU、キャッシュ、メモリーを対象に実行している。
CPUクーラーには冷却性能の高いENERMAX「ETS-T40-TB」を使用したため、8コア/16スレッドの「Core i7-5960X」でも最大74度と余裕ある温度になっている。インテルの検証用機材に水冷ユニットが付属していたので、「そんなに発熱するの!?」と思ったのだが、空冷での長時間運用も安心して行なえるレベルに収まっている。
また、消費電力も悪くなく、「Core i7-4790K」よりアイドル時で14W、高負荷時で17W高くなっているが、Ivy Bridge-E勢よりは最大で14W近くダウンしている。Ivy Bridge-Eから劇的に低消費電力化した訳ではないが、アイドル時の消費電力低下は、ウェブページの閲覧も多い日常用途に使うPCではうれしいところだ。
バランス良くまとまっている
5820Kが魅力的
12万円を超える「Core i7-5960X」は、4K動画の編集などマルチスレッドが効く、重量級の作業を行なわないと元を取れない感じだが、4万円台半ばで6コア/12スレッドとなる「Core i7-5820K」は、動画のエンコードや編集にゲームも快適にしたいというマルチ用途のPCを考えているひとには、なかなか魅力的といえるだろう。
なかなかコストパフォーマンスの高い「Core i7-5820K」だが、オーバークロックをすればさらにコスパは向上だ。軽く試したところ空冷で4.2GHzが安定動作。4.5GHzはOS起動時にフリーズしてしまったが、設定を詰めていけば4.3GHzでの空冷常用を狙えそうな感触だった。
ちなみに試した5820Kは発売時に購入したもの。オーバークロック耐性耐性には当たり、外れがあるが、耐性は大きく違わないだろう。
なお、4.2GHz動作時の「CHINEBENCH R15」のスコアーはすべてのコアが4.2GHzで動作しているとあって、“1023cb”から“1214cb”に大幅向上。「Core i7-5960X」の“1325cb”には届かないが、かなり迫るスコアーを叩き出している。
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