儲かった年は「前納」で節税できる!
茂田 この小規模企業共済がスゴいのは、掛金を前払いしてその年の控除に組み込めることなんですよ。
カリー というと?
茂田 例えば、カリーさんが書いた本が当たって、めちゃくちゃ儲かった年があったとします。で、そのお金で翌年分の7万円×12ヵ月の84万円を前納すると、その84万円を儲かった年の所得から差し引ける。
カリー えっ、次の年なのに?
茂田 そうなんです。前納期間は1年以内と決まってますけどね。その年に7万円×12ヵ月の84万円を払っていれば、最高168万円まで所得控除されます(中小機構の関連ページ)。
いくちょん なんかスゴいですね!
編集K でも儲かっていればいいですが、毎月7万円払わなきゃいけないってなると、売り上げがへこんだ年は辛いですよね。
茂田 普通に変更できますよ。月払いの場合、決定の通知が来るのに2ヵ月ぐらいかかるので、1年に4回ほどしか申し込めないですが。あと事業資金に困ったときには、今まで預けた合計金額の範囲で、無担保/保証人なしで貸し付けが受けられます。
カリー おおっ。ますます貯金みたい。それって利子は付くんですか?
茂田 とられます。一般貸し付けだと1.5%ですね(中小機構の関連ページ)。
カリー とるんだ!自分の金なのに!!
いくちょん (笑)
茂田 あんまり借りる人はいないですが、普通の消費者金融に手を出すよりは全然いいと思いますよ。
編集K でも、貯金をしとくっていうのは大事ですよね。知り合いも、フリーランスには絶対オススメっていってたので、この企画を思いついたんですよ。
茂田 フリーランスの節税対策としては有名ですね。だから、確定申告の用紙にも小規模企業共済の専用枠があるんですよ。
カリー 専用のがあるんだ! あんまり気にしたことがなかった……。
茂田 でも、今からでもいいじゃないですか。15年掛けて、65歳になったときに退職金がもらえる。分割で年金みたいに受け取ってもいいと思います。
編集K なんとなくやった方がいい気がしてきましたね。
カリー 全然考えたことがなかったなー。
小規模企業共済のメリット
自分で自分の退職金を積み立てる小規模企業共済だが、最大のメリットは全額が所得控除の対象となること。掛金は500円単位で変更でき、さらに前納制度で前払いも可能。儲かった年は多めに積み立てれば、課税所得を減らせるので節税効果が非常に高い。積み立てた掛金はプールされ、退職(廃業)時に全額受け取れる。事業資金が必要となったときには、積み立てた掛金の範囲で借り入れもできるのだ。
(次ページ、「さらに国民年金基金で控除額をアップ!」に続く)
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