ハンパない臨場感で立ってられないし
吐きそうになるぐらい三半規管と脳がズレる！
さらに凄いのは、Googleストリートビューみたいな、パノラマカメラの映像じゃなくて、奥行きのある3D映像ってこと。Oculusの前面についているのは、スマートフォン用のディスプレーなのだが、中のレンズと人の視野角に合わせて、左右の目に見せる特殊な映像を表示している。目の視野を完全にカバーされるので、脳はそこに完全な空間があると勘違いする。
近くから遠くまでガッツリ3D映像で見える。左側には建物が見える
上空何kmだよっ！ っていうぐらいの高さから、まっ逆さまに落ちるジェットコースター。ありえないコースターなんだが、眼と脳みそは、完璧にコースターに乗ってる
扇風機を用意してさらに臨場感を高めてみたところ、マジで怖がって面白い
レールの先が見えなくなって、かなり下の様子が気になる様子。背もたれの角度に注目。立ったままプレイすると、絶対転んでケガをするので注意！
またヘッドセットにはジャイロセンサーが設けられているので、首の回転、頭の上下、頭の左右への傾けを素早く検知でき、それに合わせて表示する映像を、ほぼライムラグなしで表示する。「タイムラグがない」っても重要で、映像が遅れると脳がリアルとバーチャルの狭間を微妙に感じてしまうのだが、遅延がないので脳は見えているバーチャルこそ現実で、リアルの微塵も感じなるのだ。つまりOculusをつけると、目の前には別の空間が出現するのだ。伝えるのが凄く難しいのだが、
どこでもドアに頭だけ突っ込める感じ。ただ体は入れないから、仮想空間のモノに触れたり、干渉できない。
もうね、説明がいちいちSFになっちゃうんだけど、製品自体がSFだからご了承いただきたい。
実際の3D映像はこんな感じ。yuujii氏制作のホラーアプリ「HauntedRift」でモンスターに追われているシーン
上の映像をメガネなしで立体視できるように加工したもの。拡大表示してより目してみると、立体として見える。Oculusで見るよりぜんぜん、平面的だけど……
さらにリアル感を与えるのが立体音響。俺たち哺乳類は、太古の昔かから、ブッシュや暗闇に隠れている捕食者や獲物がどこにいるかを把握するため、視覚に比べて聴覚が異様に発達している（諸説あり）。左右の耳はわずか30cmぐらいしか離れていないが、草木を分けるカサカサという高い音などが聞こえると、左右の耳に届く音の時間差が数ミリ秒違うので、とっさにその方向を向くことができるのだ。1/1000秒を認識できる器官は耳以外にない。
そんな敏感な耳に、回りの音をシャットアウトするカナル型イヤホンを入れるとスゴイことになるのは必然（笑）。左右に頭を振れば聞こえる音も変わるだけでなく、コンテンツによってはドップラー効果や5.1チャンネルサウンドにも対応しているらしく、臨場感がヤバイ！
外部の音をシャットアウトする「カナル型」イヤホンや、密閉式のヘッドホンにすると、ヤバイ臨場感。オープンエアタイプだと臨場感が半減するので注意
どんぐらいヤバイかっていうと、ネットで「Oculus ジェットコースター」で動画を検索してみればいい。Oculus用のジェットコースターシミュレーターがあるのだが、無謀にも立ったままHMDをつけてプレイすると、まぁ大半の人があまりのリアルさで派手に転ぶ。転ぶだけならまだいいが、1分もしないうちに、ゲロゲロに乗り物（3D）酔いする。
高いところや乗り物酔いに弱いヒトは、浜辺で女の子を見ているだけでも楽しい。アプリはアダルトゲームブランドの雄、イリュージョンが手掛けた「Yunalus」。ただ、かなりボッチな感じ
実際の映像。Oculusはレンズを使い平行法で見せるため、これをより目で立体視すると、女の子が船にめり込んで見える
交差法（より目）で見えるようにした画像。癒される～♪
ソードアートオンラインという（ファンタジー）SFアニメでは、ヘッドギアを装着してMMO RPGをリアルワールドのようにプレイしていた。Oculusは、コントローラーが脳波制御できないだけで、見聞きする世界はSFアニメと同程度かそれ以上をいっている。
HMD内蔵のジャイロのフィードバック値を大きくしてやると、ジャンプするだけで上空何十メートルまで飛ぶこともできる
平行法用の映像。模型のヘリで撮影した映像とリンクすることで、あたかも自分がジャンプしているかのような錯覚を見せてくれる
（次ページでは、「スカートの中のぞき放題。そう、Oculus Riftならね」）
