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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第109回

スマートウォッチ市場の離陸に必要なものは結局Apple?

2014年09月03日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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ファッションブランドも参入
結局はあの会社からの登場を待つしかない?

 2018年には1億1200万台といわれるスマートウォッチ市場を狙うのは、Samsungやソニーといった企業だけではない。スマートフォンとの連携が注目されているため、これらのメーカーの製品に目がいきがちだが、既存の時計メーカー、フィットネスの用途からスポーツやフィットネスブランドもこの市場を狙っている。

 時計側では、腕時計ブランドFossilの元社員が立ち上げたMetaもあれば、Swatchは自社の「Swatch Touch」に活動量計を搭載した機種を発表するという。SwatchはAppleと協業との憶測も流れたが、SwatchのCEOはReutersに対し、「大手テクノロジー企業からの誘いもあった」とほのめかしつつ、協業のチャンスをすべて拒否することはないが、「自分たちでもできることがたくさんある」と語っている。これら腕時計メーカーは外観やブランドの面で一般消費者に訴求する可能性がありそうだ。

 一方で、フィットネスリストバンド「FuelBand」を一度は打ち切ったNikeは、Samsungと提携を発表した。自社フィットネスアプリ「Nike+」をSamsungのプラットフォーム上で提供するという。

 さて、そんな業界が注目しているのはAppleだろう。「iWatch」や「iTime」の憶測が出て久しいが、9月9日のイベントで発表という予想もあれば、Apple情報に精通しているメディアのRe/Codeは2015年との予想を報じた(関連リンク)。AppleのTim Cook氏はそのRe/Codeのイベントでスマートウォッチへの関心を明らかにしており、100人以上が社内でスマートウォッチプロジェクトに関与しているというウワサもある。

 余談だが……携帯電話とBluetoothで連携するウェアラブル端末の構想(ブレスレット型やリング型)のプレゼンを私が最初に見たのは2005年のNokiaのプレスイベントだった。実用化に関する質問にまじって、消費者のメリットを問う声があった。これに対し、Nokiaは「市場の可能性を探っている」「こんな使い方もできるようになることを提示したい」といった答えをしていたと記憶している。

 アイデアの製品化はもちろん、消費者に受け入れられるための工夫、市場投入のタイミング、マーケティングなど技術以外の部分は難しい。「iPhone」で携帯電話/スマートフォンを変え、「iPod」で音楽プレイヤーを変えたAppleが、この難技をスマートウォッチでも再現するのか、まずは来週に注目だ。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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