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アプリ乗っ取り、パスワード流用、SNSで大炎上、ワンクリック詐欺

ハメを外しがちなアナタを10分で素に戻すセキュリティまとめ

2014年09月02日 18時00分更新

文● まかふぃーぶ

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起こりがちなトラブルへの対処法その1
消しても消しても料金請求画面が表示される!――詐欺に遭ったら?

 スパムメールに含まれているURLや、怪しいサイトの広告バナーをクリックすると、謎のウェブサイトに移動したあげく、「課金しました」とアラートが表示される……いわゆる“ワンクリック詐欺”だ。アダルトサイトに多く、動画再生プレーヤーを装っていたり、年齢認証ダイアログや、より魅力的な動画へ誘うバナーがワナになっている。

 アダルトサイトを覗いていたという後ろめたさも手伝って、請求されるがままに料金を払ってしまいがちだが、いずれのケースでも請求料金を支払う必要はない。メッセージは基本的にすべて“無視”することだ。

 ところが、そういった悪質サイトを訪問すると、いつの間にかPCにソフトがインストールされており、「料金を支払え」というポップアップアラートが消しても消しても表示されることがある。しかし、今どきのセキュリティ対策製品をインストール済みなら、たいてい不正ポップアップは削除できるので安心だ。

ポップアップが消えずに慌てているお父さんお兄さんも案外多いのでは?

 しかし、上記の状態に陥って改善しないということは十中八九、セキュリティ対策製品をインストールしていないのでは。まずは最新のセキュリティ対策製品を導入して削除を試みよう。たとえ失敗しても、次にプロがマンツーマンで対処する「マカフィー・ウイルス駆除サービス」を利用すれば遠隔サポートで削除できる。

 現在進行形で大変な目に遭っているという人がいたら、こちらの前後編の体験記を読んで手順を理解した後、即お願いするのがベターだろう。

2013年第1四半期~2014年第1四半期ワンクリック詐欺相談件数推移
件数(スマホの件数)
2013年1~3月 721(50)
2013年4~6月 846(60)
2013年7~9月 804(119)
2013年10~12月 916(164)
2014年1~3月 706(135)

「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談状況」(IPA/ISEC調べ)より抜粋

起こりがちなトラブルへの対処法その2
預金がゼロになっちゃった!――ネットバンキングで被害に遭ったら?

 いつものようにネットバンキングで取引しようとアクセスしたら……え? 残高ゼロなんですけど! 履歴を見ると、自分でどこかの口座に送金している。これはいったい……。そんな事件が相次いでいる。

 警察庁によると、ネットバンキングにおける不正送金事件は2013年に急増。被害件数は1315件で、32もの金融機関のネットサービスで被害が生じているそうだ。不正送金の主な原因は、銀行の公式サイトとそっくりの偽サイト(フィッシングサイト)にパスワードを含む各種情報を入力したことによるもの。

警察庁が発表した2011~2013年のインターネットバンキングでの不正送金事件の発生状況。2013年6月頃から急増し、被害件数は1315件に上った。約14億円が闇に消えた計算だ

 もし、『ネットバンキンクのトップページにくどいほど注意が記載されているし、自分でも極力注意しているからフィッシングサイトには騙されていない!』というなら、原因はウイルスだ。“バンキングマルウェア”と呼ばれるものがそれ。感染していると、サービスへのログイン操作の時点で情報が盗まれてしまう。

 対処法だが、まずセキュリティ対策製品でPCのフルスキャンを開始。もちろんパターンファイルも最新版に。同時に警察とネットバンキングサービスを提供している銀行のサポート窓口へ連絡。

 全国銀行協会に加盟している銀行なら(ほとんど加盟している)、不正送金の被害に遭った場合には、その被害額の保証が認められている

 ただし、その場合は“捜査当局への被害届と捜査への真摯な協力”が必要で、かつ“ユーザーの過失がなかった場合”に限られる。

起こりがちなトラブルへの対処法その3
見知らぬ人が私の悪口を!個人情報まで!――誹謗中傷に遭ったら?

 ネット上の掲示板のような、誰もが目にする可能性のあるところに、自分についての悪口が書かれている! こっちにはケータイ番号や住所など個人情報が!

 悪口の場合、書かれている内容の真偽に関わらず気分が悪いのは当然だし、悪評が広まることで社会的ダメージを被ることもある。個人情報は言わずもがな。これはできるだけ素早く対処して削除してもらう必要がある。

「プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト(http://www.isplaw.jp/)」から「送信防止措置手続」「発信者情報開示請求」など各種申し立てに使える書式を入手可能

 まず、掲示板の書き込みを保存。スクリーンキャプチャーでもデジカメ撮影でもかまわないが、書き込まれた“証拠”として、あとからでも確認できる状態の画像を残しておこう。もちろん、書き込まれた掲示板のURLも控える。

 次に、その誹謗中傷を書き込んだ人間に削除するよう求める。といっても、たいていは誰が書き込んだのかわからないだろう。その場合は、誹謗中傷が書かれている掲示板などのサービス管理者に削除依頼を要請する。サービスにもよるが、たいてい管理者の連絡先が明記されているのでメールで連絡するほか、削除依頼の定型フォームがあればそこから必要事項を入力する。

 その依頼が通らなかった場合には「プロバイダ責任制限法」に基づいて「送信防止措置手続」を行ない、管理者にあらためて削除を依頼する。必要な書類を用意する必要があるが、弁護士不要で手続きは可能だ。

 これでも誹謗中傷が削除されないなら、「発信者情報開示請求」を行ない、書き込んだ人の情報開示を迫るとともに、削除を求める仮処分申請を裁判所に申し立てる。ここからは弁護士に相談することとなる。

 一方で、書き込まれた内容が単なる誹謗中傷ではなく、明らかな脅迫だったり人命に関わりかねない傷害・殺害予告だったりする場合にはそう悠長なことは言っていられない。最寄りの警察署へ相談しに行こう。

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