FORIS FG2421の高リフレッシュレートを活かせるパフォーマンス
PASSANT i7AH9N76は最新の高性能CPUとNVDIAのミドルハイGPUを搭載したゲーミングPCであり、その性能が気になるところだ。そこで、いくつかのベンチマークテストを試みた。
まず、総合ベンチマークテストである「PCMark 8」の結果から見てみよう。結果は下の表に示した通りで、Home conventionalの結果は3848、Creative conventionalの結果は3339となった。試用機はストレージがHDDであるため、SSD搭載機に比べるとスコアは低くなっているが、HDD搭載機としてはトップクラスのスコアだ。
「PCMark 8」の結果 | |
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Home conventional | 3848 |
Home accelerated | 4158 |
Creative conventional | 3339 |
Creative accelerated | 3791 |
Work conventional | 3194 |
Work accelerated | 4432 |
次に、3D描画性能を計測する「3DMark」を実行した。3DMarkの結果は、以下の表に示した通りであり、どのスコアも優秀である。CPUとGPUが同じ構成の他のショップブランドPCでは、Ice Stormのスコアが148531であったため、PASSANT i7AH9N76のほうが3%ほど高くなっている。
「3DMark」の結果 | |
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Fire Strike | 5580 |
Fire Strike Extreme | 2761 |
Sky Diver | 17583 |
Cloud Gate | 20875 |
Ice Storm | 153105 |
Ice Storm Extreme | 130483 |
Ice Storm Unlimited | 147739 |
今度は、実際のゲームでのパフォーマンスを計測するために、「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10」および「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」、「TOMB RAIDER」のベンチマークモードを実行した。
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10」の結果は、下に示した通りで、1920×1080ドット最高品質のスコアは17947で、評価は最高レベルの「すごく快適」となった。
「ドラゴンクエストX」の結果 | |
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1280×720ドット 最高品質 | 18302 |
1280×720ドット 標準品質 | 18128 |
1280×720ドット 低品質 | 19796 |
1920×1080ドット 最高品質 | 17947 |
1920×1080ドット 標準品質 | 18411 |
1980×1020ドット 低品質 | 19423 |
「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」の結果は、下に示した通りだ。1920×1080ドット最高品質のスコアは9884で、こちらも評価は最高レベルの「非常に快適」となった。
「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」の結果 | |
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1280×720ドット 最高品質 | 16396 |
1280×720ドット 高品質(デスクトップPC) | 17340 |
1280×720ドット 高品質(ノートPC) | 20614 |
1280×720ドット 標準品質(デスクトップPC) | 26244 |
1280×720ドット 標準品質(ノートPC) | 26394 |
1920×1080ドット 最高品質 | 9884 |
1920×1080ドット 高品質(デスクトップPC) | 10214 |
1920×1080ドット 高品質(ノートPC) | 13111 |
1920×1080ドット 標準品質(デスクトップPC) | 18671 |
1920×1080ドット 標準品質(ノートPC) | 18766 |
「TOMB RAIDER」のベンチマークモードの結果は、下に示した通りで、1920×1080ドットHigh設定での平均フレームレートが113.2fps、1920×1080ドットUltra設定での平均フレームレートが77fpsとなった。
「TOMB RAIDER」の結果 | |||
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MIN | MAX | AVERAGE | |
1280×720ドット Ultimate | 50 | 105.1 | 73.2 |
1280×720ドット Ultra | 97.3 | 165.4 | 128.5 |
1280×720ドット High | 142 | 242 | 190.8 |
1920×1080ドット Ultimate | 33 | 58.4 | 45.8 |
1920×1080ドット Ultra | 62 | 93.4 | 77 |
1920×1080ドット High | 89.5 | 136.2 | 113.2 |
以上の結果からもわかるように、PASSANT i7AH9N76は、最新ゲームでもフルHD解像度の最高画質で快適にプレイできるパフォーマンスを持っている。特にTOMB RAIDERの結果に注目したい。TOMB RAIDERはフレームレートで結果が出ているが、リフレッシュレート120Hz対応ディスプレー「FORIS FG2421」の性能を最大限に活かすには、実際のゲームプレイでのフレームレートが120fps近く出ている必要がある。TOMB RAIDERのHigh設定での平均フレームレートが113.2fpsであり、FORIS FG2421と組み合わせれば、一般的なリフレッシュレート60Hz対応のディスプレーでは得られない、残像感のない非常に滑らかな映像を体験できる。まさに新次元のゲーム体験であり、そのヌルヌルとした動きは驚異的であった。
コンシューマーゲーム機では実現できない世界
PASSANT i7AH9N76は、Cooler Masterの高級ケース「CM 690 III」やインテルの最新CPU「Core i7-4790」、NVIDIAのミドルハイGPU「GeForce GTX 760」を採用し、現時点での最新ゲームを快適に遊べるパフォーマンスを比較的低価格で実現した魅力的なゲーミングPCである。同じCPUとGPUを採用したゲーミングPCは他社からも登場しているが、ケースの拡張性や使い勝手、冷却性能といった点は、やはり本製品が優位である。CM 690 IIIは大型ファンやラジエーターなどを組み込めるように設計されているため、いずれ水冷システムやSLI構成などにアップグレードしてみたいと思っている人にもお勧めだ。
また、PASSANT i7AH9N76の高いパフォーマンスを余すところなく引き出してくれるのが、EIZOのゲーマー向けディスプレー「FORIS FG2421」である。PASSANT i7AH9N76とFORIS FG2421の組み合わせによるリフレッシュレート120Hz、内部240Hz駆動の滑らかな映像は、コンシューマーゲーム機では実現できない世界だ。まさに鬼に金棒といったところであろう。ディスプレーも買い替える予定なら、是非、FORIS FG2421とのセット購入をお勧めしたい。