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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第368回

夏の風物詩!? 車の下で猛暑をしのぐ猫たち

2014年08月15日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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車の下の猫を撮るならチルトモニター機が便利!

 車の奥にいる猫はしばしば見逃されがち。

 私もまさか車を見るたびに這いつくばってチェックしてるわけではなく(それは不審者すぎます)、まあなんとなく遠くから尻尾の先が見えたり、たまたま車の下に駆け込む姿を見たりしたら覗き込んでみるのだ。

 車の下猫を撮るときはやはりモニターがチルトするデジカメが必須。しゃがむだけでモニターを見ながら猫の様子がわかる。

 車の下は暗い上に背景が明るいので、猫をしゃんと撮る時はプラスの補正は必須。

 そうすると背景は白く飛ぶけど猫はしっかり捉えられる。

 猫が完全に逆光になってるときは、+1以上の補正で。

逆光で暗いと思ったらその場でプラス補正を。Stylus 1はコンパクト機ながらダイヤルひとつで露出補正かけられるのがいい(2014年7月 オリンパス Stylus 1)

逆光で暗いと思ったらその場でプラス補正を。Stylus 1はコンパクト機ながらダイヤルひとつで露出補正かけられるのがいい(2014年7月 オリンパス Stylus 1)

 そこまで逆光じゃないときは+0.3くらいでOK。

先日、栃木県の足尾銅山近くで見つけたサビネコ。雨だったので地面が濡れてる。この猫は口元に注目。おっさんみたいで最高(2014年8月 オリンパス OM-D E-M1)

先日、栃木県の足尾銅山近くで見つけたサビネコ。雨だったので地面が濡れてる。この猫は口元に注目。おっさんみたいで最高(2014年8月 オリンパス OM-D E-M1)

 この猫、口元が口ひげみたいで可愛い。じーっと見てるとおかしみがあって、仲良くなりたかったのだけど、車の下からでてきてくれませんでした。残念。

 逆にマイナスの補正をかけて猫をシルエットにしちゃうというのも手。

 車の向こうにかすかに見える緑を生かそうとマイナスの補正をかけ、向こう側の狭い道を人が通り過ぎる瞬間を狙って撮ってみた。

あえてマイナスの補正をかけ、人が通る瞬間を狙ってみた。近くにいながらすれ違う人と猫。猫は人をチェックしてるけど、人は猫に気づきません。猫にとってはよいことです(2013年8月 オリンパス OM-D E-M5)

あえてマイナスの補正をかけ、人が通る瞬間を狙ってみた。近くにいながらすれ違う人と猫。猫は人をチェックしてるけど、人は猫に気づきません。猫にとってはよいことです(2013年8月 オリンパス OM-D E-M5)

 こうすると、猫の存在に通り過ぎる人々という、街と猫との距離感が出てきて、単なる猫写真とはちょっと違ったテイストになる。

 車の下ひとつとってもいろいろ撮り方があるのだ。

 さて、前ページの冒頭の写真。

 車の下に猫がいたのだが、このとき持っていたのはモニターがチルトしない一眼レフ。

 周りに人もいなかったので思い切って這いつくばって撮った写真だ。夏のアスファルトは熱いので肘がつらかったす。

 1匹しかいないと思ったら2匹いて、おお、と思って撮ってたら、やはり覗き込んで一眼レフを構えてる不審者は気になるのか(しゃがんでミラーレス一眼を差し入れたときより警戒される)「なんか邪魔者が来たな、去るか」と去って行ってしまったのであった。

急に這いつくばっておどろかせてしまったか、とことこと行っちゃいました。白茶の猫は名残おしいのか、時々こちらを振り返っております(2013年7月 ニコン D600)

急に這いつくばっておどろかせてしまったか、とことこと行っちゃいました。白茶の猫は名残おしいのか、時々こちらを振り返っております(2013年7月 ニコン D600)

 というのが今回のオチ。

 くつろいでるとこをじゃましちゃって悪かった。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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