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マイクロソフト・トゥディ 第106回

登録者数約9500人、エンプラ向けSNS「Yammer」を導入したシャープ

2014年08月14日 19時00分更新

文● 大河原克行

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多数対多数という新たな世界を実現

 さらに、「電話は1対1のコミュニケーションを実現し、インターネットは1対多数を実現したが、Yammerは多数対多数という新たな世界を実現するものになる」と語り、その仕組みが企業に変革をもたらしているとする。

 ある企業では、在庫管理の手法についてYammer上で議論し、それに興味を持ったまったく別部門のマーケティング担当者が、Yammerを通じて意見を述べ、在庫管理における改革を実現したという例があるという。

 また、米国の食料品販売店チェーンにおいては、現場の社員自らが店舗の中にビアホールを設置することを提案。試験的に実施したところ好評であったため、全米の販売店へと展開。それに対して、提案した社員にインセンティブが支払われたという例も挙げられた。

 Yammerによって、社員が組織の壁や階層を超えて提案するといった仕組みが構築され、それが企業の成長に直結した例である。

 「多くの企業は、エンタープライズソーシャルを通じて、会社に対する不平/不満を社員が発信するのではないかという懸念を抱いている。しかし、そうした不安は杞憂に終わることが多い。社員は、会社に対して尊敬の念を持って、これらのツールを利用している。企業側が、さまざまなことを考えすぎたり、ルールを厳しくすると、導入は失敗する」とも語る。

 Yammerでは、「カスタマーサクセスマネジャー(CSM)」を社内に配置し、企業における導入、展開、運用の問題についてアドバイスしている。これにより、経営層がYammerの利用に関わる環境を作り、社員のコラボレーションレベル、コミュニケーションレベルを上げていくことができるようになるという。失敗しないための導入支援にも余念がない。

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