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メッセージ機能のローンチにあわせ、エヴァン・シャープ氏が初来日

Pinterestは「発見」のためのツール――創業者が語る

2014年08月07日 08時00分更新

文● 松野/ASCII.jp編集部

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革新的なグリッドレイアウトは「目的に合っていた」

Pinterestのグリッドレイアウトは、初めから実装されていたわけではないのだという

 Pinterestのデザインについても語ったシャープ氏。「グリッドレイアウトは今でこそPinterestの中核をなすものですが、最初からそうだったわけではない。2010年にベン・シルバーマンと共同で創業した際には、このような大きなコンテンツに育つとはまったく思っていませんでした。デザインについても、これをビジネス上の課題ととらえていたわけではなく、ちょっとしたクリエイティブな挑戦だという程度に思っていたわけです。最初のバージョンは見にくかったし、何度もデザインを繰り返しました」。

 「スタートアップしたときはフィードの形式を使っていました。ベンと私は、現在何が起こっているか、過去には何があったかを知るためのサービスには興味がなく、将来どのような可能性をもたらせるかを発見できるサービスを作りたかったのです。グリッドレイアウトはそのような目的に合っていました。ユーザーの各要素に目を奪われずに、コンテンツそのものに注目できるからです」。

 「よく、Pinterestは『デザインの革新』だと評されますが、私はエンジニアリングの部分が非常に重要だったと思っています。このレイアウトがブレイクスルーだと当時は表示そのものが目新しかったのではなく、デザインとしてコーディングするのが難しかったのです。デザインとエンジニアリングの融合、これが我々の創業時の基本的な理念です」。

最初のオフィスは小さなアパートのキッチンだった

 シャープ氏によれば、Pinterestの最初のオフィスは小さなアパートのキッチンだったという。「密度の濃い環境で、よく話し合いをしました。インフォーマルで、ソーシャルで、活気に満ち溢れている。そのような状況に、我々は「knitting(編み物、編む)」という言葉を当てはめました。その概念を、新たなサービスの開発、オフィススペースにも取り入れるようにしています」。

メッセージ機能はあくまで「発見を促進するためのツール」

 メッセージ機能については、「昨年ローンチした『ピンを紹介する』は単純な機能ですが、非常に人気を博しました。そして、送られてきたピンについてさらに対話を継続したい、という要望が非常に多かった。今回の機能により、複数のユーザーとピンについての意見交換が可能です。ただ、他のメッセージングサービスとは意味が異なります。メッセージングサービスは人と繋がることが優先です。Pinterestはあくまでも発見を促進するためのツールであり、あくまでもインタレストグラフとしての根本を深めていくための機能の追加だと思っていただければいい」。

日本の文化や建築には興味があり、ずっと来日したかったというシャープ氏

 PinterestのPC版・スマホ版の内訳について、シャープ氏は「利用人口はスマホとタブレット、あわせて75%にもなる。就寝前の時間帯に使ってる人が多いという統計が出ています」とのこと。「また、友人より興味の近い人とつながることのほうが多いようです。他のサービスと使い方が違うという結果の1つのあらわれだと思います」とコメントした。

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