真夏の屋外では何も見えない腕時計……
“腕時計型端末”としてはもうひと頑張り期待したい
今のところ、あまり期待はできないが、腕時計としても使いたいと思っているユーザーも少なからずいるだろう。文字盤データはいくつかのバリエーションが最初から用意されているが、先行するPebble Smart Watchなどと比較すると極めて貧弱だ。
Android Wearアプリで文字盤をカスタマイズするアプリも登場してはいるが、現在ではなく近い将来に期待といったところだろうか。Androidスマホと比べて遜色がないようにということなのか、室内では鮮烈な発色を実現できる最新のカラー液晶を採用しているために、屋外のこの季節では何も見えない腕時計になってしまうことも残念賞だ。
LGのGoogle WatchであるG Watchの目的は、スマホをポケットやカバンから取り出すことなく、常時腕に付けた文字盤から必要な情報を受信し、読み取り、即座に最適なアクションを、音声あるいはタッチ操作で行なうデバイスのはずだ。
実際には、腕に取り付けたスマホのリモートセカンドディスプレー+音声入力デバイスであれば何でもよかったはずだ。腕時計である必然性、さらに屋内でのみキレイに見えるカラー液晶を装備する必要性は、本来の目的からは見えてこない。
どちらかと言えば現在のGoogle Watchには否定的な筆者も含め、SmartWatchという商品の立ち位置をどう考えるか、どのくらいで納得するかで、今回のLG G Watchへの評価も、今後のSmart Watchの市場への期待も大きく変化する可能性はあるだろう。
Google Watchは、コンシェルジュ・サービスビジネスを行なうクラウドと、受益者である人とのコミュニケーションを、伝統的かつ人々が見慣れている“腕時計”というウェアラブルデバイスで一時的に実現したに過ぎない。
情報を表示するに足るスクリーンと、クラウドに質問を投げる事のできる音声入力機能があれば何でもよかったはずだが、結局、なぜか腕時計型になってしまった。これはおそらく過去の腕時計デバイスが登場した背景と同じだろう。
Googleの底力と、昨今、面白いハードウェアが登場せず、多少食傷気味のマニアックマインドを持つ草の根開発者のパワーに期待しても、このままだと、Google版スマートウォッチは、単に“デキの悪いGoogle Glass”となり、スマートウォッチ市場全体が過去の腕時計型デバイスと同じ様に、いつのまにか人々の話題からも消え去ってしまうだろう。ここはひとつ頑張ってほしいものだ。
今回の衝動買い
アイテム:LG G Watch
価格:Google Play Shopにて2万2900円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
この連載の記事
-
第780回
トピックス
好みの時間を設定可能、乾電池式「ポモドーロタイマー」を衝動買い -
第779回
トピックス
レノボとAmazonベーシックのお勧め「ラップトップスタンド」を衝動買い -
第778回
トピックス
折ってちぎって6人で使える「Paper Pens」を衝動買い -
第777回
トピックス
ゲオでレトロ感満載「FM付き レトロスピーカー」を衝動買い -
第776回
トピックス
発売日に電子メモ「Boogie Board(papery)」を予約衝動買い -
第775回
トピックス
ユーザー評価の高いJPRiDE「model i ANC」を手に入れた! -
第774回
トピックス
割り切りが素晴らしい3COINSの3300円スマートウォッチを衝動買い -
第773回
トピックス
Galaxy純正の遺失物トレースタグ「SmartTag2」を衝動買い -
第772回
トピックス
昭和レトロなプレーヤー復刻版「サウンドバーガー」を衝動買い -
第771回
トピックス
人生最後の腕時計「ロレックス エアキング」を衝動買い -
第770回
トピックス
実測37g! 折り紙式ポータブルマウス「OriMouse」を衝動買い - この連載の一覧へ