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T教授の「戦略的衝動買い」 第294回

待望のGoogle Watch「LG G Watch」を衝動買い!

2014年08月06日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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真夏の屋外では何も見えない腕時計……
“腕時計型端末”としてはもうひと頑張り期待したい

腕時計としても使いたい人のために、いくつかのサンプル文字盤を用意。気に入ったものを設定可能だ

腕時計としても使いたい人のために、いくつかのサンプル文字盤を用意。気に入ったものを設定可能だ

シンプルなアナログ表示のものから、デジタル表示式、背景にカラーフォトを使ったものなどさまざま

シンプルなアナログ表示のものから、デジタル表示式、背景にカラーフォトを使ったものなどさまざま

モノクロ表示だけだが、先発のより腕時計らしいPebbleにはまだまだ追いつかない

とはいえ、先発のより腕時計らしいPebbleにはまだまだ追いつかない。Pebbleはモノクロ表示だけだが……

 今のところ、あまり期待はできないが、腕時計としても使いたいと思っているユーザーも少なからずいるだろう。文字盤データはいくつかのバリエーションが最初から用意されているが、先行するPebble Smart Watchなどと比較すると極めて貧弱だ。

パッと見、カラー液晶は極めてキレイな表現が可能だが、これがスマートウォッチの目的と合致するかどうかは今の段階では微妙だろう

パッと見、カラー液晶は極めてキレイな表現が可能だが、これがスマートウォッチの目的と合致するかどうかは今の段階では微妙だろう

Android Wearを探せば、自分好みの腕時計を作成できるキットもあるが、まだまだ先発グループのSmart Watchにはかなわない。今後に期待したいところだ

Android Wearを探せば、自分好みの腕時計を作成できるキットもあるが、まだまだ先発グループのSmart Watchにはかなわない。今後に期待したいところだ

 Android Wearアプリで文字盤をカスタマイズするアプリも登場してはいるが、現在ではなく近い将来に期待といったところだろうか。Androidスマホと比べて遜色がないようにということなのか、室内では鮮烈な発色を実現できる最新のカラー液晶を採用しているために、屋外のこの季節では何も見えない腕時計になってしまうことも残念賞だ。

 LGのGoogle WatchであるG Watchの目的は、スマホをポケットやカバンから取り出すことなく、常時腕に付けた文字盤から必要な情報を受信し、読み取り、即座に最適なアクションを、音声あるいはタッチ操作で行なうデバイスのはずだ。

真夏の午前中にPebble Watch(左)とG Watch(右)を腕につけてお日様のあたっていない自宅のテラスに出てみた。ご覧のように、G Watchは電源が落ちているのでは……と思うくらい時刻がまったく読み取れない。腕時計機能はオマケとは言ってもここは何とかしてほしいものだ

真夏の午前中にPebble Watch(左)とG Watch(右)を腕につけてお日様のあたっていない自宅のテラスに出てみた。ご覧のように、G Watchは電源が落ちているのでは……と思うくらい時刻がまったく読み取れない。腕時計機能はオマケとは言ってもここは何とかしてほしいものだ

 実際には、腕に取り付けたスマホのリモートセカンドディスプレー+音声入力デバイスであれば何でもよかったはずだ。腕時計である必然性、さらに屋内でのみキレイに見えるカラー液晶を装備する必要性は、本来の目的からは見えてこない。

 どちらかと言えば現在のGoogle Watchには否定的な筆者も含め、SmartWatchという商品の立ち位置をどう考えるか、どのくらいで納得するかで、今回のLG G Watchへの評価も、今後のSmart Watchの市場への期待も大きく変化する可能性はあるだろう。

 Google Watchは、コンシェルジュ・サービスビジネスを行なうクラウドと、受益者である人とのコミュニケーションを、伝統的かつ人々が見慣れている“腕時計”というウェアラブルデバイスで一時的に実現したに過ぎない。

 情報を表示するに足るスクリーンと、クラウドに質問を投げる事のできる音声入力機能があれば何でもよかったはずだが、結局、なぜか腕時計型になってしまった。これはおそらく過去の腕時計デバイスが登場した背景と同じだろう。

 Googleの底力と、昨今、面白いハードウェアが登場せず、多少食傷気味のマニアックマインドを持つ草の根開発者のパワーに期待しても、このままだと、Google版スマートウォッチは、単に“デキの悪いGoogle Glass”となり、スマートウォッチ市場全体が過去の腕時計型デバイスと同じ様に、いつのまにか人々の話題からも消え去ってしまうだろう。ここはひとつ頑張ってほしいものだ。

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:LG G Watch

価格:Google Play Shopにて2万2900円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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