今後1~2年で実現できる新技術が続々と
すでにその成果は出始めている。
同社では、今年2月には、社内向けに約150の新規技術およびサービスについて公開。さらに、そのなかから、現時点で公開可能なものとして、28種類の技術およびサービスを公開した。これらの技術は、今後1~2年以内に事業化できるものが多い。
たとえば、健康コックピットでは、座るだけで脈拍、体重、血圧、肥満度、体脂肪率、骨密度、基礎代謝量などを測定。クラウドとの連携による健康サービスも提供し、健康医療や予防医療にも貢献できるものだ。
そのほかにも、タンパク質抽出装置「ゲルピッカー」、タンパク質分離装置「Auto2D」、糖尿病の早期発見に貢献する「血管老化度センサー」などを、すでに製品化。「決して数が売れるものではないが、求められる領域から高い評価を得ている」(高橋社長)とする。
また、ロボティクスでは、サービスロボット、生産ロボット、コミュニケーションロボットの3つの軸で展開。2014年度中に製品化する業務用清掃ロボ、歩行アシストロボット、2015年度中に製品化する運搬ロボ、太陽光パネルを自動で掃除するメガソーラー清掃ロボなどがある。農業分野やセキュリティ分野でもロボティクス技術を生かす考えだ。
さらに、クラウドHEMSサービスでは、スマホを通じて家電製品と会話しながら操作したり、いちごの病原菌殺菌、オゾン水を簡便に生成する「オゾン水生成器」のほか、食品の熟度を判定して食べ頃をスマホ上に示す「食べごろセンサー」、手軽にPM2.5濃度を計測する「PM2.5センサー」、浮遊菌による汚染リスクを見える化する「微生物センサー」などの各種センサー技術にも取り組んでいるという。
また、「やわらか食調理器」は、高齢者や咀嚼困難者の食事の楽しみを提供するための調理器具で、一度調理した料理をこの中に入れるだけで、蓮根やタケノコも、食材の形を崩さずに、歯茎だけでつぶすことができるほど柔らかく加工できる。そして、わずか3秒でお湯が沸く「ホットウォーターサーバー」の技術を利用して、わずか2分で自動的にミルクをつくることができる「調乳器」を開発。3時間ごとに授乳するといった状況においても、WHOに準拠した正しい作り方で簡単にミルクを作ることができる。「泣き叫ぶ赤ちゃんを横目に、3時間ごとに、30分かけてミルクを作るのには大変な作業。育児の負担を低減できる」とする。
そのほか、鏡にテレビ画像を映し出すスマートミラーテレビ、ディスプレイに各種情報を表示するスマートミラーディスプレイなども商品化が間近だ。

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