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食料も水も輸入に頼るシンガポールの食料自給率向上に貢献

パナソニックの野菜工場がシンガポールで稼働開始

2014年08月04日 18時54分更新

文● 行正和義

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パナソニックの野菜工場

 パナソニック ファクトリーソリューションズアジアパシフィック(PFSAP)は7月31日、シンガポールの屋内型野菜工場が稼働し、野菜の商業的出荷を開始したと発表した。

植物育成用LEDと制御されたCO2供給が行われる

 PFSAPがシンガポールで展開する野菜工場はLED照明と土壌栽培を採用した完全屋内型の施設で、248平方mの敷地でレタスや水菜、ラディッシュなど10種類の野菜を年間約3.6t生産。シンガポールで展開する大戸屋レストランに月平均0.3tを供給する契約を結んでいる。

PFSAPのインフォグラフィック。2030年には年間60万tなどかなり意欲的な計画なようだ

 狭い国土の多くが都市化されているシンガポールでは大規模な農業が難しく、食料の90%は輸入に頼っているほか、飲料水もマレーシアからの輸入に大きく依存している。縦に育成棚が並ぶ野菜工場は敷地あたりの生産量が多いという利点に加えて栽培期間も短く、また水の再利用も行われるためシンガポールにおける農業展開に適したものと言える。

日本食レストランとして同国でも人気の高い「大戸屋ごはん処」で提供される野菜メニュー

 PFSAPでは同国内の野菜工場を拡充させ、2015年には出荷する野菜を30品目以上に増やし、2017年には同国内野菜の7%供給を目標を掲げるなど事業を拡大するとしている。

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