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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第19回

日本はヤフオク!が圧倒的、米国ではオークションが激減!?

ヤフオク!だけじゃない? オークション、フリマサービスシェア早わかり

2014年08月11日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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フリマアプリ利用は若年層中心

 ジャストシステムの「フリマアプリに関する利用状況調査」(2014年4月)によると、フリマ系アプリを利用したことがあると答えたのは、10代が12.5%、20代が9.5%、30代が3.6%となっている。この調査でもやはり、フリマ系アプリは若年齢層を中心に利用されていることが分かる。

 フリマアプリを利用する以前は「ヤフオク!などのオークションに出品した経験はない」と回答した人は、10代に特に多く(57.8%)、20代(23.2%)、30代(22.9%)も一定割合がフリマアプリからオークション・フリマデビューしている。ただし、20代、30代の利用者にはヤフオク!などのオークションサイト経験者も多く、操作の簡単さからフリマアプリに流れている傾向がうかがえる。

 フリマアプリで現在利用されているのは、iOS利用者ではFrilが46.2%、メルカリが39.3%、ショッピーズが31.6%、LINEMALLが30.8%、みんなのフリマが22.2%。Android利用者ではFrilが35.0%、メルカリが32.5%、LINEMALLが21.3%等となっている。

 なお、フリマアプリで出品されている商品は、レディースファッションが多くなっている(10代75.9%、20代60.0%、30代64.3%)。フリマアプリユーザーには若年齢層の女性ユーザーが多いことを考えると、当然の結果と言えるだろう。

フリマアプリを利用する以前の状況について
よくヤフオクなどのオークションサイトに出品していた 25.5%
たまにヤフオクなどのオークションサイトに出品していた 22.5%
ヤフオクなどのオークションに出品した経験はない 37.5%
あてはまるものはない 14.5%

ジャストシステムの「フリマアプリに関する利用状況調査」(2014年4月)

オークションが激減している米国

 全米経済研究所の依頼でスタンフォード大が行った調査レポート(Sales Mechanisms in Online Markets: What Happened to Internet Auctions?、2013年)によると、米国ではオークション取引数が減少しているという。

 オークションサービス最大手の「eBay」では、オークション出品は全体のわずか15%でしかない。2008年時点で既に、オークションで出品されていても固定価格で落札できる固定価格販売の商品が、全体の42%を占めるようになっている。

 eBayは出品手数料を引き下げると同時に、販売手数料を引き上げており、固定価格商品を出品する大手業者には有利だが、オークション方式で出品する業者には負担増となったのも影響しているのかもしれない。

 米国では下降トレンドだが、日本では上昇トレンドであるオークション・フリマカテゴリ。スマホで気軽に出品・購入できるサービスが普及することにより、これまでサービスを利用しなかった女性や若年齢層にリーチすることに成功している。この流行は、CtoCの需要や新しいユーザー層を獲得することで、サービスが盛り上がる好例と言えるかもしれない。

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