このページの本文へ

ストレージベンダーとしてのEMCが怒濤の新製品ラッシュ

信頼性と性能だけじゃない!新VMAXはアジャイルと拡張性が売り

2014年08月01日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

7月31日、EMCジャパンは新しいコンセプト「エンタープライズ データ サービス プラットフォーム」とともに、ハイエンドストレージ「EMC VMAX3」を発表した。発表会では米EMC エンタープライズ&ミッドレンジシステム部門プレジデント ブライアン・ギャラガー氏が新コンセプトと製品の特徴を説明した。

データサービスを統合!ストレージを超えた新しいVMAX

 第3のプラットフォームへの移行を掲げ、最近ではソフトウェアやサービスの拡充を続けるEMC。VMwareやPivotalなどとの3社連合(フェデレーション)によるハイブリッドクラウドへの取り組みも着々と進めている。しかし、今回の発表はEMCの本業ともいえるストレージにフォーカスし、ハイエンドのVMAX、スケールアウトNASの「EMC Isilon」、オールフラッシュアレイの「XtremIO」の3シリーズで一挙に新製品や新機能が投入。同日開催された同社のイベント「EMC Forum 2014」の会場において、各担当者が1時間半に渡って製品の説明が行なった。

第3のプラットフォームへの橋渡しを実現する新製品

 ハイブリッドクラウドでの利用を前提としたVMAX3は100K、200K、400Kの3モデルが用意され、既存のVMAXに比べて半分のTCOで3倍のパフォーマンスを提供する。VMAXで従来特徴としていた高い信頼性や性能に加え、拡張性や迅速性においても優れた製品に仕上げた。VMAX3について説明した米EMC エンタープライズ&ミッドレンジシステム部門プレジデントのブライアン・ギャラガー氏は、「アジャイル、拡張性、革新性などのパブリッククラウドのメリット、信頼性や優れたコントロールといったプライベートクラウドのいいとこどりを目指した」と開発コンセプトを説明する。

米EMC エンタープライズ&ミッドレンジシステム部門プレジデント ブライアン・ギャラガー氏

データサービスをVMAXに内包!サービスでの管理

 VMAX3では「HYPERMAX OS」と「Dynamic Virtual Matrix」という2つのアーキテクチャを基盤としている。

 1つ目のHYPERMAX OSはVMAX3上で動作するOSで、単なるハードウェア制御や管理にとどまらず、リアルタイムかつ無停止のデータサービスを実現するという。ここでいうデータサービスとは、ブロック、ファイル共有、レプリケーション、コピー、バックアップ、リカバリ、プロビジョニング、クラウドアクセス、ワークロード管理など。これらをVMAX上で統合できるということで、業界初の「エンタープライズ データ サービス プラットフォーム」のコンセプトを実現する製品を謳う。

 具体的にはHYPERMAX OS上のハイパーバイザー上で、Linuxやx86バイナリを動かすことが可能になった。「これまで外部で別途サーバーが必要だったデータサービスを、VMAX3内で動作させることができるようになった」(ギャラガー氏)。

 今後はHYPERMAX OS上でデータ保護やQoS、災害対策などのデータサービスが提供される。実際、新しいデータ保護リューション「ProtectPoint」を使うことで、VMAXからData Domainに直接バックアップすることも可能になる。既存のバックアップサーバーが不要になるほか、バックアップ作業自体も10倍高速になるという。

EMC ProtectPointによるData Domainへのバックアップ

 2つ目のDynamic Virtual Matrixでは、最大384の処理エンジンをオンデマンドで割り当てることが可能。混合したワークロード全体を通して、サービスレベルの要求を満たすことができるという。

最大384の処理エンジンをオンデマンドに割り当てるDynamic Virtual Matrix

サービスレベルを基準とした管理が可能

 また、データ階層化機能「VMAX Advanced FAST Suite」によって、混在したワークロードに対して、ユーザーごとにサービスレベルを定義することが可能になった。性能面やデータサービスの要件にあわせてサービスクラスを定義することで、アプリケーションがストレージにアクセスする際に、動的にリソースを割り当てることができるという。「今後はハードウェアに対するプロビジョニングではなく、SLO(Service Level Objective)に対するプロビジョニングになる」(ギャラガー氏)。いったん適応した後は、サービスクラスを実際に満たしているかどうか、モニタリングすることも可能。EMCのSoftware Defined Platformである「ViPR」との統合も実現しており、これらの機能はセルフサービス化で提供される。

 今後は、買収したTwinStrataの技術を取り込むことで、アクセス頻度の低いデータをパブリッククラウドに移行させるといったクラウドティアリング(階層化)を提供する計画となっている。AWS、Microsoft Azure、Googleなど幅広いパブリッククラウドをサポートしており、統合的なハイブリッドクラウドを実現できることになる。

TwinStrataによるパブリッククラウドに移行させるクラウドティアリング(階層化)を実現。詳細は後日発表予定

 VMAX3の価格は約1380万円~(税別)。第3四半期に提供を開始し、その後も追加機能を提供する。

■関連サイト

カテゴリートップへ

ピックアップ