トーイングカー（トーバー式）
飛行機を駐機場からプッシュバック（押し出す）する牽引車。引っ張らないので、正しくは押し車か？ 昔は箱型の平べったいトーイングカーだったが、現在は運転台からの見通しが利く凸型が多い。排気量がケタ違いだが、馬力はそれほどないのは、トルク重視のためのようだ。
製造元：小松製作所
寸 法：全長8.6m、全幅3.2m、全高2.8m
車 重：50.5t
排気量：11040cc
馬 力：295HP
最高速：30km/h
1万1000ccのディーゼルターボエンジン。馬力だけ見るとトーイングカーを越える国産スポーツカーがザラにある。しかしトルクはスポーツカーとは桁違いの120kg・mほどあるという
トーバーと呼ばれる棒状の連結器を使って飛行機の前輪とトーイングカーを連結する。なおトーバーは、飛行機の機種によって形状が異なる
運転はトレーラーそのもの。運転するには、やはり大型特殊免許と牽引免許が必要
古いタイプのトーバー式トーイングカー。機体の下にもぐり込めるように低くなっていたが、あまり機体の下に入ることはないという
トーイングカー（トーバーレス式：Goldhofer）
こちらはトーバーを使わず飛行機の前輪を油圧で抱え込んで牽引するトーバーレス・トーイングカー。Goldhoferは、ドイツの特殊車両メーカーで空港用車両以外の重機も多数製作している。飛行機の車輪を抱え込む様子などは、メーカーホームページにあるムービーを見るといいだろう。
飛行機と連結するためのトーバーが必要ないので、どんな機体でも牽引できる。機体の下にもぐりこむため車高が抑えられている
前輪を油圧式のアームで抱え込んで、すくい上げる様はまさに重機
機種ごとに停止位置がある様子
モデルによっては、2輪駆動もあるようだが、この車両は4輪駆動。車輪は油圧モーターで駆動している様子
奥のスコップ状のものが下がり飛行機の前輪を救い上げる。上部の“く”の字レバー下にある楕円の部分がセンサーになっていて、車輪を抱え込んだかを判断している
トーイングカー（トーバーレス式：DOUGLAS）
こちらもトーバーレスのトーイングカー。メーカーはDOUGLAS。航空会社の「McDonel Douglas」とは別の会社だ。
先に紹介したGoldhoferの車両より少し小さめ
DOUGLASのエンブレムが輝かしい！
トーイングカーは新旧～各メーカーの色んな車両がある。空港の展望デッキから注意してみてみるといい
軸が回転できるようだが、抱え込み機構が簡略化されている
次のページに続く （水や食料を運搬する専用車まである！）
