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各社のZ97マザーどれを買えばいい? メーカー独自機能比較 第4回

デバイスの電源を切って消費電力を下げられるMSI製Z97マザー

2014年08月01日 12時00分更新

文● 加藤 勝明

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Killer LAN搭載のゲーマー向けモデル
Z97 GAMING 7

 MSIの赤いシンボルカラーはゲーマー向け製品の証(ちなみに青は“クラシック”で一般ユーザー向けとなる)。本製品には先に紹介したZ97 MPOWER MAX ACには搭載されていないゲーマー向けのLANコントローラーQualcomm Atheros製の「Killer LAN」が搭載されているのは、明らかにゲーマーを意識したものだ(とはいえインテル製LANでも速いとASUSが言っているあたりを考えると、評価は分かれるところだ)。

「Z97 GAMING 7」。実売価格は2万1000円前後

 その他の装備に関してはスタンダードなもので固めてある。SATA Expressはないが、M.2スロットがあるので最新SSDの搭載には困らないはず。またUSB 3.0のヘッダピンが水平に出ているため、ケース側のUSB 3.0ケーブルを接続した場合でもビデオカードに干渉しにくく、テンションの関係上抜けにくくなっているなど、地味ながら非常に使いやすい点は評価したい。

「Z97 GAMING 7」スペック表
フォームファクター Micro ATX
チップセット Intel Z97 Express
メモリー DDR3-3300(OC)対応×4
拡張スロット PCI Express (Gen3) x16×3、PCI Express (2.0) x1×4
ストレージ SATA 6Gb/s×8、M.2×1(SATAおよびPCI Express Gen2 x2対応)
インターフェース USB 3.0×12(背面8、ヘッダピン4)、USB 2.0×6(背面2、ヘッダピン4)、HDMI×2、DisplayPort×1、PS/2×1
ネットワーク Qualcomm Atheros「Killer E2200」
サウンド 7.1ch HD Audio(Realtek ALC1150)

注目ポイント3
GPUも手軽にOCできる“Gaming App”

 MSI製マザー同梱ユーティリティーの中でも、かなり小粒な部類だが、ゲーマーには非常に面白いのが「Gaming App」だ。

 基本的には1クリックでCPUをオーバークロックできるというものだが、MSI製ビデオカードを装着している場合は、GPUコアも一緒にオーバークロックされる。

オーバークロック、ゲーミング、サイレントの3種類のクロック設定を1クリックで変えられる「Gaming App」

 今どきのゲームではCore i5以上のCPUを使っていればCPUを少々オーバークロックしてもゲームのフレームレートにほとんど影響はない。ということでGPUも一緒にオーバークロックできるGaming Appは非常に有用なツールなのだ。

 MSI製ビデオカードはその静音性と冷却力の高さから非常に人気が高い。MSI製ビデオカードを持っている(または買う)ならマザーもMSIにしてみてはどうだろうか。

注目ポイント4
USB DAC持ちにはうれしい設計

 最近はPCでサウンドを聴くのにサウンドカードではなくUSB DACを使う、という人が非常に増えてきた。しかしUSBの供給電圧はきっちり5Vと保障されているわけではなく、電力消費量が多いデバイス、特にスマートフォンなどの充電機器を多数接続すると4V台に落ち込むこともある。USB DACがこの電圧降下を喰らうと、音質低下の原因になってしまう。

 これを解決するには、安定した電源からUSBの電力を生成すること。そこでMSIはATXメインパワーの12V電源を「USB Audio Power」回路で5Vに変換し、USBコネクターへ供給する。これでいくらデバイスを接続してもUSB DACへベストな電力供給が可能なのだ。

ATXメインパワーの12V電源を「USB Audio Power」回路で5Vに変換し、安定した電力をUSBコネクターへ供給する

 ちなみに、同社のマザーの中でもヒートシンクが青いビギナー~一般ユーザー向けのClassicシリーズでは、USB Audio Powerに加えて「USB Steel Power」と名前が変わっている。こちらも5V安定供給を目指した設計だがUSBにBitcoinのASICを山ほど接続した時の安定性を狙ったもののようだ。

→次のページへ続く (MSIマザー共通の見どころ

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