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今度こそあの頂へ! ミクGTプロジェクト7年目の正直 第12回

今年もSUGOのマモノに勝てず! ミクZ4、2戦連続無得点

2014年07月26日 15時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真●鉄谷康博、加藤公丸

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レース直前に雨!
タイヤを変えるか否か? すべてはそこで決まった

 14時からの決勝レース。グリッドにマシンが並ぶグリッドウォークまでは雨も止み、路面も乾きつつあったが、レーススタート直前のフォーメーションラップ中に雨が降ってくる。このとき、ミクZ4はドライを想定してスリックタイヤを履いていた。ほかにも同じタイヤチョイスのチームがあり、中にはフォーメーションラップ中にたまらずピットインしてしまうチームもあった(これはレギュレーション違反なので、のちほど10秒ストップのペナルティーが課された)。

 スタートドライバーは片岡選手。さすがにこの雨の中走るのはリスキーと判断したのか、レーススタート直後にピットインし、インターミディエイトタイヤ(浅溝)に交換する。スリックのまま走り続けたチームもあったが、臨機応変に対応することをチームは選択した。

 ピットアウト後は21位と、かなり順位を落としてしまい、トップと2周差が開いてしまう。このときトップを走っていたのは、#10と#11のゲイナーSLS。雨に強いと言われるダンロップタイヤにより圧倒的な速さでワンツー体制を築いていた。

 しかし、レースは大きく急激に動いていく。#50 アストンマーチンとバトルを繰り広げていた#11 ゲイナーSLSは、接触のためサスペンションを破損してしまいそのままピットイン、リタイヤとなる。最大のライバルのリタイヤに続き、#7 Studie Z4や#61 SUBARU BRZ、#31 OGT Panasonic PRIUSがフォーメーションラップ中のピットインによりペナルティーを受け、沈んでいく。そんな中、ミクZ4はコンスタントにトラブルもなく走り、徐々に順位をあげていった。途中で雨が止み、ラインが乾いてきたのでスリックタイヤへ交換する。

 スリックタイヤに履き替えてからはタイムもアップし、21位からなんと8位にまで順位を上げていた。片岡選手は規定周回数ギリギリの54周を走りきり、谷口選手へと交代した。このときのピットインではタイヤは無交換。スリックのままでコースに復帰した。

 だが、SUGOのマモノはミクZ4が気に入ったようだ。なんとピットアウト直後に雨脚が強くなり、スリックで走っているマシンはコース内に留まるのがやっというレベルの状態に。スピンやコースアウトが多発し、レースは荒れ模様になってくる。さすがにリスキーだと判断したのか、ミクZ4は60周目に4回目のピットインをし、タイヤを再びインターミディエイトに戻す。だが、ピットの入り口でホワイトラインカットをしてしまい、ここにきて痛恨のペナルティーを受けてしまった……。残り約10周という状況なだけに、非常に苦しい展開だ。

 もはやポイント圏内の道も断たれてしまったミクZ4。それでも少しでも上を目指して走り、15位でチェッカーを受けた。現体制になった2011年から見てみると、6位→7位→15位→15位とほかのサーキットに比べてあまり成績は良くない。SUGOでのテストはかなり良かったし、マシンの特性からしてSUGOとの相性が悪いわけではないと思われるが……。

 今回のレースは上位ランカーがほぼノーポイントで終わったため、GOODSMILE RACING & TeamUKYOはなんとか1位を維持している。8位に入った#7 Studieが3位に上がってきて、2位の#11 ゲイナーとの差は3ポイントのまま。もうこの先取りこぼしはできない。2連勝のあとは2連敗という成績になってしまったが、次戦は勝率の高い富士、その次は昨年失格だったものの2位に上がった鈴鹿である。この2戦のあとはタイ戦だということを考えると、なんとしてでも上位でフィニッシュ、あわよくば表彰台に乗れないとチャンピオンシップは苦しくなるだろう。富士と鈴鹿ではバスツアーも行なわれるので、みんなで応援に行こう!


(次ページでは、「関係者コメントでレースを振り返る」)

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