Windowsシステム評価ツールでは
TransBook T100TAのCPUが高性能!?
一応、TransBook T100TAとHP Pavilion 11-h100 x2でマシンパフォーマンスを比べてみた。ただし、搭載するOSが32bit版と64bit版とで異なるため、厳密な評価にはならない。あくまで参考程度に考えてほしい。
まず、Windows標準のシステム評価ツール(winsat.exe)を実行。このツールはACアダプター接続時のみ計測可能なので、両機とも電源に接続し、デフォルトの電源設定で実施している。
winsat.exeの結果 | ||
---|---|---|
製品名 | TransBook T100TA (DK564G) |
HP Pavilion 11-h100 x2 |
SytemScore | 4.1 | 3.9 |
MemoryScore | 5.5 | 5.5 |
CPUScore | 6.3 | 5.8 |
CPUSubAggScore | 6.2 | 6 |
VideoEncodeScore | 6.4 | 6.2 |
GraphicsScore | 4.3 | 3.9 |
Dx9Score | 4.1 | 4 |
GamingScore | 4.1 | 4 |
DiskScore | 6.6 | 7.7 |
意外にもTransBook T100TAが好成績となっている。これは主にCPUスコアが貢献しているからだが、詳細を見てみると「EncryptionMertic units」という項目が突出して高い。ネーミングからして暗号処理の能力だが、これはAtom Z3740がAESのハードウェア暗号化処理に対応しているからだと思われる。
試しに、「TrueCrypt 7.2」というドライブ暗号化ソフト(今年5月で開発終了)のベンチマーク機能で測定してみたところ、TransBook T100TAはHP Pavilion 11-h100 x2の3倍以上の処理能力という結果だった。
ドライブを丸ごと暗号化して使うようなビジネスユーザーはこの結果を興味深く思うだろうが、普通のユーザーが気になるのはもう少し実務的な能力だろう。そこで「PCMARK 8 HOME」(http://www.futuremark.com/benchmarks/pcmark8)を実行してみた。
PCMARK 8 HOMEはブラウザー表示やテキスト入力、カジュアルゲーム、ビデオチャット、写真加工能力などのパフォーマンスを測定するツールで、ここで紹介している2機種にはうってつけだと思われる。
まずは電源を接続した状態で実行。結果的にはHP Pavilion 11-h100 x2が若干いいスコアとなっている。
PCMARK 8 HOME(AC接続)の結果 | ||
---|---|---|
製品名 | TransBook T100TA (DK564G) |
HP Pavilion 11-h100 x2 |
HomeScore | 1206 | 1224 |
Web Browsing-Amazonia | 0.19s | 0.18s |
Web Browsing-JunglePin | 0.57s | 0.57s |
Writing | 8.91s | 8.29s |
Casual Gaming | 7.24fps | 5.83fps |
VideoChat v2(Playback) | 30fps | 30fps |
VideoChat v2(Encoding) | 276.7ms | 274ms |
Advanced Photo Editing | 2.45s | 2.01s |
次いでバッテリー駆動状態でも計測。こちらもHP Pavilion 11-h100 x2が若干いいスコアとなった。
PCMARK 8 HOME(バッテリー駆動)の結果 | ||
---|---|---|
製品名 | TransBook T100TA (DK564G) |
HP Pavilion 11-h100 x2 |
HomeScore | 1200 | 1221 |
Web Browsing-Amazonia | 0.19s | 0.18s |
Web Browsing-JunglePin | 0.58s | 0.56s |
Writing | 8.91s | 8.29s |
Casual Gaming | 7.24fps | 5.74fps |
VideoChat v2(Playback) | 30fps | 30fps |
VideoChat v2(Encoding) | 274.3ms | 273.7ms |
Advanced Photo Editing | 2.41s | 1.99s |
結果はHP Pavilion 11-h100 x2のほうがトータルで好成績だったが、やはりその差は微妙で気にするほどではなさそう。
実際に使用してみた印象では、モバイルPCとして割り切って使うのであればサイズや重量、処理速度等のマシンパフォーマンスにおいてそれほど不満はないと思う。
ただ、唯一不足だと思うのは画面解像度。1366×768ドットというのは今どきのスマホよりも低解像度であり、ウェブブラウザーを開いてしまうとそれで画面の8割は埋まってしまう。
その意味では、冒頭で紹介した「dynabook KIRA L93」や「ARROWS Tab QH」などはフルHD以上の解像度を持つ機種が魅力的だが……。
筆者のおすすめは「TransBook T100TA」
結局、筆者が最終的に選んだのはTransBook T100TA。5万円台という魅力的な価格とドッキング時に500GB HDDが使える点、タブレット時に10時間超のバッテリー駆動時間を実現している点、そしてドッキング時でも1kg強という軽量さがポイント。筆者のように常に持ち歩き、外でもガンガンテキストを打ったりウェブを見たりするような使い方に合っているような気がした。
次回は、この夏ゲットすべきデジタルカメラについて、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼、デジタル一眼レフのジャンルの中からピックアップして紹介する。
この連載の記事
-
第3回
AV
3万円台の4Kカメラと4万円のハイレゾレコーダーで夏休みを満喫! -
第2回
デジカメ
5万円台でハイエンド級も! 防滴&防水仕様のお買い得デジカメ -
PC
PCにデジカメに4Kカメラ! この夏買いたいお買い得デジタル製品 - この連載の一覧へ