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進む医療機関のIT導入、診療データのクラウド化など

2014年07月16日 04時44分更新

加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 診断や治療等を必要とする人たちが、どこの医療機関をいつ訪れても、速やかに適切な処置が取れる――そんな社会を目指した医療機関向けモバイルクラウドソリューションが15日に発表された。

 「JOIN(ジョイン)」と呼ばれるこのサービスは、医療向けソフトウェアで実績を持つスキルアップがシステム開発を担い、NTTドコモが全国の法人営業拠点を活かし、各医療機関や自治体への提案・販売を行う。8月4日からのサービス提供開始に向け、既に東京慈恵会医科大学附属4病院をはじめ、全国15の病院で導入を予定しているという。

JOINのイメージ
JOINのイメージ

 JOINのおもな機能の1つは、医用画像の共有機能。同一医療機関内はもちろん、異なる医療機関の間でも医師が医用画像を共有することが可能。スマホやタブレットからクラウドサーバーにアクセスし、患者の過去に撮影した医用画像を確認できる。

 また、医療関係者同士のコミュニケーションチャット機能も搭載。スマホやタブレットを使った、タイムラインによるリアルタイムコミュニケーションが可能となっており、患者IDや患者特徴をメッセージにタグづけすることで、個人情報を表示することなく、コミュニケーションできる。

 これにより、かかつけの医療機関に担当医師や専門医師が不在の場合でも、対応する医師が画像を参照しながら連絡を取り、担当医師や専門医師からアドバイスを受けることが可能。かかりつけ病院とJOINで連携していれば、別の医療機関でも同様のサービスが展開される。

 医療機関向けのICTサービスはほかにもある。富士フイルムメディカルは15日、同社子会社の富士フイルムメディカルITソリューションズと共同で、次世代統合プラットフォーム「CIS(Clinical Information System)ワークステーション」を開発。これは、病院内の各診療システムで管理されている診療データを1つのプラットフォームに集約し表示できるようにする。1人の患者に対して複数の医療専門職が連携するチーム医療をサポートするシステムだ。

CISワークステーションでガジェット機能により1画面表示するイメージ
CISワークステーションでガジェット機能により1画面表示するイメージ

 たとえば「目的別患者リスト」機能では、患者ごとの診療プロセスの進捗状況を検索・表示することが可能。また、術前の検査データ、術中の麻酔記録や映像を1つの画面上にメディカル・ガジェットとして表示し、術後のリスク管理や次の診療計画に繋げるといった利用にも対応する。

 JOINとCISワークステーションはともに、16日から18日まで東京ビッグサイトで開催されている「国際モダンホスピタルショウ2014」に展示されている。同ショウの主催者企画展示でも「明日の医療連携と国際対応を支援するICT活用」をテーマにしているように、今後は医療機関へのIT導入が活発化していきそうだ。

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