投資の5割を海外に!IoTを見据えたビジネスシステム基盤を提供
また、好調な業績を背景にグローバル、特にASEANへの進出を本格化させる。現在同社では中国(上海、杭州、香港)と米国(カリフォルニア)に海外拠点を持っているが、新たにシンガポールの子会社(Infoteria Pte.Ltd.)を設立。CEOである平野氏自身がシンガポール拠点に赴任することを発表した。「グローバルのヘッドクオーターを見据えて、私自身が陣頭指揮をとる」(平野氏)。
さらに、投資資金の半分を海外展開に当てるほか、海外事業に知見・経験のある元リコーの齋藤周三氏、シリコンバレーに本社を置くVCのアニス・ウザマン(Anis Uzzaman)氏を社外取締役として据える。
同社がグローバル進出にこだわるのは、やはり日本発のソフトウェアをグローバル展開したいという強い意図がある。同氏は最新のガートナーの調査を引き合いに、GDPで3位とありながら、日本のソフトウェア市場が全世界の6%に過ぎないという点を指摘。過去10%あったシェアがさらに減少しており、47%というシェアを誇る米国からの輸入超過になっているのが現状だ。こうした中、インフォテリアは海外への投資を積極的に進め、現在3%に過ぎない海外売上を2020年には5割超まで拡大する計画だという。
とはいえ、同社がグローバル進出に挑戦するのは、これが3回目。自前だけの海外進出に限界があるということで、今後はパートナーシップを重んじ、海外の事業・技術にも積極的に投資していくという。また、クラウドやモバイルデバイスの台頭と共に、ソフトウェアの流通や課金がフラット化したことで、以前に比べて海外進出がしやすくなったと指摘した。
平野氏は、インフラの分野はAWSやグーグルに任せ、データを中心とした企業のミドル(ASTERIA)とフロント(Handbook)を牛耳るという戦略を披露。インフォテリアの製品でIoTの普及を見据えたビジネスシステムの基盤に提供するとアピールした。