D2Cが主催するデジタルマーケティングのアワード「コードアワード 2014」の受賞作品が決定した。
グランプリに選ばれたのは、エバラ食品工業の「浅漬けの素」の認知向上を目指して実施されたキャンペーン「おくちの中の遊園地」。Webカメラに向かって口を動かすと野菜を食べられるサイトや、各地の遊園地などで連動するリアルイベントを展開し、和食・米食離れとともに家庭で食べる機会が減りつつある「漬け物」を、子どもとその母親に向けて訴求することに成功した。
エバラ食品工業 商品開発部の毛利英輔氏は、「食品メーカーにとっては、やはりテレビCMや店頭の棚が重要なコンタクトポイントだが、今回はデジタルをブランディングに割り切って活用した結果が成果につながった」とコメント。「制作途中にはどのようなコンテンツになるのか不安もあったが、前年同期の103.6%の売上実績を上げることができた」と語った。
コードアワードは、D2Cが2012年から毎年開催してきた「モバイル広告大賞」を、デバイスにとらわれない総合的なデジタル広告・マーケティングアワードとして刷新したもの。グランプリのほか、売上や会員数など顕著な数値実績を上げた施策を表彰する「イフェクティブ」、ブランディング向上に成果を上げた施策を表彰する「ブランディング」、企画設計やアイデアに優れた施策を表彰する「キャンペーン」、デジタルメディアとの連携によって効果を得た施策を表彰する「ユーズ・オブ・メディア」の各部門賞が発表された。
各部門の受賞者と作品は以下のとおり。
- ■グランプリ
- エバラ食品工業株式会社 浅漬けの素
「おくちの中の遊園地」 - ■ベスト・イフェクティブ
- 株式会社良品計画 MUJI passport
「MUJI passport」 - ■グッド・イフェクティブ
- 住友スリーエム株式会社 スコッチ ブランド
「PAPER CRAFT SEARCH ENGINE」 - 楽天株式会社 楽天市場
「東北楽天ゴールデンイーグルス応援コンテンツ『ソーシャルビールかけ』」 - ■ベスト・ブランディング
- 雪印メグミルク株式会社 雪印コーヒー
「オレたちのゆきこたんプロジェクト」 - ■グッド・ブランディング
- 株式会社オリエンタルランド 東京ディズニーリゾート
「HAPPINESS CAM」 - 株式会社Z会 高校生向け通信教育
「超難問コロシアム[Z1]」 - ■ベスト・キャンペーン
- サントリーホールディングス株式会社 サントリー ウイスキー
「3D on the Rocks」 - ■グッド・キャンペーン
- 日本コカ・コーラ株式会社 ジョージア
「話せる自販機 GEORGIA」 - ■ベスト・ユーズ・オブ・メディア
- ヤフー株式会社 Yahoo! JAPAN
「さわれる検索」 - ■グッド・ユーズ・オブ・メディア
- 大塚製薬株式会社 ポカリスエット
「POCARI MUSIC PLAYER」 - 株式会社KADOKAWA/『貞子3D2』製作委員会
「貞子3D2 スマ4D」 - ■パブリックベスト
- 株式会社ロッテ ガーナ、クランキー、コアラのマーチ、トッポ/チョコモーションTV
「自撮り 48」
審査員を務めた慶応義塾大学特別招聘教授の夏野 剛氏は、「以前はネットをいかに活用するかということに苦労していた施策が多かったが、今回の作品を見ていると企業側がネットを完全に使いこなしている印象だ」とコメント。「スマホ、PC、自販機や店舗など、さまざまなメディア、デバイスを融合させたマーケティング施策が目立った。世界的にも最先端の事例が多かった」と総括した。
