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Apple Geeks 第149回

4K対応「UHD Blu-ray」「MovieNEX」—ディズニーのiTunes Store配信一時中止で見えてきたこと

2014年07月12日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu

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動画コンテンツプロバイダの動向

 では、映画会社など動画コンテンツのプロバイダは諸手を挙げてストリーミングを指向するかというと、必ずしもそうではない。家電メーカーを中心としつつ映画会社の発言力が強いBlu-ray Disc Association(BDA)の動向をたずねると、次世代Blu-rayディスク(UHD Blu-ray)の規格として4K(Ultra HD)対応を進める一方、HDDやメモリカードに回数限定でコピーを許す「ブリッジ」(BD Bridge、仮称)と呼ばれる機構を検討しているという。

 映画会社がディスクを重視するのも当然だ。発売から日が浅い「パシフィック・リム」を例にディスク版(Blu-ray)とダウンロード版(iTunes Store)を比較すると、明らかに得られる「エクスペリエンス」が違う(表1)。映像こそ同じ1080pだが、音の迫力にせよ3D版の有無にせよディスク版のほうが上だ。制作者が意図したとおりの映像と音を体験してほしい映画会社としては、オンデマンドで買えて物理的な場所をとらないことを評価する消費者が多いことを承知しつつも、求める品質・機能に近いディスク版に期待をつなぐのも無理はない。

表1:「パシフィック・リム」の
ダウンロード版とBlu-ray版の比較
種別 iTunes Store(ダウンロード) Blu-ray
解像度 1080p 1080p
Dolby Digital(5.1ch)
DTS-HD Master Audio × ○(5.1ch)
3D版 × △(別の商品)
日本語吹き替え △(別の商品)
価格 2500円(HD版) 1490円
(アマゾン、7月11日時点のオンライン価格)

iTunes Storeに利便性で勝る「MovieNEX」

 iTunes Store以外のサービスも含め、ディズニーが既存の動画配信サービスに満足していないのでは、という気配は以前からあった。同社は2013年秋以来、Blu-rayとDVD、映像ファイルのネット再生権をパッケージ化した「MovieNEX」(ムービーネックス)を展開している。一度購入すれば好きな場所・好きな環境で視聴できるため、ユーザーにとってiTunes Storeのダウンロード版より使い勝手に勝る場面が多い。前述した次世代Blu-rayの「ブリッジ」を含め、ディズニーの目指す方向がうかがえようというものだ。

ディズニーが展開する「MovieNEX」は、パッケージを購入するとネット経由で視聴(Google Playまたはニコニコ動画を使用)する権利がついてくる

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