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ASUS「STRIX-GTX780-OC-6GD5」

GTX 780搭載でセミファンレス! 静音VGAの革命児ASUS「STRIX」

2014年07月19日 12時00分更新

文● 藤田 忠

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どこまで無回転で動作する!?
セミファンレス動作を徹底チェック

 セミファンレスを実現する「STRIX-GTX780-OC-6GD5」で、最も気になるのが、どこまでの作業やゲームならファンを回転させずに使えるかだろう。

 さっそくテスト環境に搭載して、軽負荷な人気ブラウザーゲームの「艦隊これくしょん~艦これ~」やウェブ動画の再生、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」「World Of Tanks」「Battlefield 4」といった人気ゲームを試してみた。

「STRIX-GTX780-OC-6GD5」

 テスト環境のCPUは、定格4GHz動作の「Core i7-4790K」、マザーボードはZ97チップセットを搭載した高耐久なASUS「SABERTOOTH Z97 MARK1」などを使用し、GPUコアの温度やファン回転数は、PCシステムの各種ハードウェア情報を表示できる「HWiNFO」(64bit版)を使用している。

 また、テストはバラック状態で行なっているが、PCケース前面ファンのようにPCI Expressスロットの延長線上に120mmファン(PWM、700回転)を1基設置して風をビデオカードに送っている。各種テスト時の室温は30~32度の状態で行なっている。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-4790K」(4GHz/TB時4.4GHz)
マザーボード ASUS「SABERTOOTH Z97 MARK1」(Intel Z97 Express)
メモリー PC3-12800 4GB×2
ビデオカード ASUS「STRIX-GTX780-OC-6GD5」(GeForce GTX 780)
SSD CFD販売「CSSD-S6T256NHG5Q」(256GB)
電源ユニット Seasonic「SS-750KM」(750W/80PLUS GOLD)
OS Windows8.1 Pro(64ビット)

2D作業時はファン回転が完全停止!

 まずはウェブ動画の視聴と「艦隊これくしょん~艦これ~」を各々1時間楽しんだ際の挙動をチェックしてみた。なお、アイドル時はGPUクロックが324MHz、メモリークロックが162MHzまでダウン。GPU温度は49~50度、メモリー温度は55度になっていた。当然、GPU温度は65度未満なのでファンは完全に停止状態に。

Hulu 動画再生
  スタート時 10分経過後 30分経過後 最大
GPU温度 51度 52度 53度 56度
ファン回転数 0rpm 0rpm 0rpm 0rpm
コアクロック 324MHz 324MHz 324MHz 888MHz
メモリークロック 162MHz 162MHz 162MHz 1502MHz
艦隊これくしょん~艦これ~
  スタート時 10分経過後 30分経過後 最大
GPU温度 50度 50度 50度 51度
ファン回転数 0rpm 0rpm 0rpm 0rpm
コアクロック 324MHz 324MHz 324MHz 324MHz
メモリークロック 162MHz 162MHz 162MHz 162MHz

 ウェブ動画配信サービスの「Hulu」で動画を1時間楽しんだ際は、瞬間的にコア、メモリークロックともにアップし、その際GPU温度も56度まで上がったが、平均GPU温度は53~54度前後とファンが回転する65度を余裕でクリアー。

 さらに、ウェブゲームの「艦隊これくしょん~艦これ~」も1時間プレイしたが、GPUへの負荷は、ほぼ2~3%で、GPU、メモリークロックも常に省電力状態を維持。GPU温度はアイドル時とほぼ同じ50~51度を保っていた。

 PCケース内のエアフローも影響するが、ウェブ閲覧やメールの読み書き、ExcelやWordなどのオフィスアプリ、2Dゲームなどなら、まずGPUクーラーのファンが回転することはないと言えそうだ。

 ハイエンドGPU搭載ビデオカードは、PCのなかでも大きな騒音源と言えるパーツだが、「STRIX-GTX780-OC-6GD5」なら静音向けPCケースなどを使わなくとも、GPUクーラーのファンノイズに邪魔されることなく、音楽や動画視聴を楽しめるだろう。

主要な人気ゲームでチェック
設定次第で超静音ゲーミング!

 続いては実際のゲームやベンチマークを使って挙動をチェックしてみた。それぞれ1時間実行したのは同じだが、GPU温度やファン回転数は10分単位でまとめた。

 テストは歴史SLGの金字塔「信長の野望」シリーズの最新作「信長の野望・創造」のベンチマーク、プレイする解像度や描画設定でGPU負荷がライト~ミドル級になる大人気MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」で試してみた。

 結果から言ってしまうと、ライト~ミドル級ゲームの「信長の野望・創造」や「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」では、ファンが回転してしまった。しかし、かなり低速回転で、ゲームシーンによってはファンが停止状態になることも多々あった。

 なお、「STRIX-GTX780-OC-6GD5」での超静音ゲーミングで大事なのは、GPU負荷に影響する描画設定とフレームレート(fps)の固定。とくに「信長の野望・創造」や「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」といったキャラの動きが速くないゲームは、フレームレートを30や60fpsに固定すればGPU負荷が軽減する。

 その結果、GPU温度が低下し、ファン停止状態でのゲーミング実現に一歩近づくことになる。そのため今回のテストでは、フレームレートは60fpsに固定して実施している。

信長の野望・創造は
ファンレスに近い状態でプレイできる

 さっそく各テスト実行時のGPU温度やファン回転数などを見ていこう。まずは「信長の野望・創造 ベンチマーク」を解像度1280×720ドットのウィンドウ表示と1920×1080ドットのフルスクリーン表示で1時間実行した際の結果だ。

信長の野望 創造ベンチマーク
(1280×720、ウィンドウ表示、描画最高設定)
  スタート時 10分
経過後
20分
経過後
30分
経過後
40分
経過後
50分
経過後
60分
経過後
最大
GPU温度 53度 63度 59度 61度 61度 57度 56度 64度
ファン回転数 0rpm 151rpm 0rpm 442rpm 0rpm 137rpm 0rpm 461rpm
コアクロック 324MHz 666MHz 324MHz 666MHz 666MHz 324MHz 324MHz 666MHz
メモリークロック 162MHz 405MHz 162MHz 405MHz 405MHz 162MHz 162MHz 405MHz
信長の野望 創造ベンチマーク
(1920×1080、フルスクリーン、描画最高設定)
  スタート時 10分
経過後
20分
経過後
30分
経過後
40分
経過後
50分
経過後
60分
経過後
最大
GPU温度 50度 62度 60度 62度 62度 62度 61度 65度
ファン回転数 0rpm 239rpm 449rpm 284rpm 298rpm 298rpm 313rpm 610rpm
コアクロック 888MHz 666MHz 666MHz 666MHz 666MHz 666MHz 666MHz 888MHz
メモリークロック 1502MHz 405MHz 405MHz 405MHz 405MHz 405MHz 405MHz 1502MHz

 3D表示の合戦シーンなどもあるため、1280×720ドットのウィンドウ表示でも開始10分でファンが回転したが、低速回転と停止を繰り返し、限りなくファンレスに近い状態でプレイできる感じだ。逆に解像度1920×1080ドットのフルスクリーンでは、停止状態は少なく、低速ながらほぼファンは回転していた。

 なお、GPU温度が65度未満のときもファンが回転しているが、ログを見る限り65度を超えると60度前後まで温度が低下し、かつその温度をある程度維持されるまではファンを停止しないようになっていると思われる。

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