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最新パーツ性能チェック 第163回

8500円のドイツ製静音PCケース「MASK」は価格以上の作り込み

2014年07月07日 17時00分更新

文● 竹内 亮介

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ファンの回転数は調整必須
メンテナンスにも注意

 動作させてみると、電源ユニットに接続した3個のファンの音がやや気になる。フロントパネルから20cm離れた場所に騒音計を置いて計測してみると、41.2dBだった。

 SHA-MASK-BKは、密閉性の高い構造を採用し、防音シートを各所に貼り付けた静音型のPCケースだ。しかしファンの音自体が大きければ、それを完全に押さえ込むことはできないのだ。これはほかの静音型PCケースでも同じである。

フロントパネルの下部にも、側板や天板と同じ防音材が貼られていた

 ファンをマザーボード側に接続してみると、フル回転だと1200~1300rpmだった。ファンコントロールユーティリティーで回転数を600~700rpm前後まで落としてみると動作音は33.4dBになり、ほぼ暗騒音と同じ状況にまで低下する。こうしたことを考えてみると、ファンの回転数を調整するファンコントロールユニットがほしかったような気はする。

 吸気口になるためホコリがたまりやすい前面ファンの手前側には、防塵フィルターが取り付けられている。ただしそれを掃除する場合、前面パネル自体をガコッと外す必要がある。

 床置きする場合、本体下に装備する前面ファンには埃がたまりやすい。掃除をしやすくするため、防塵フィルターにアクセスしやすくしているPCケースは多い。せっかくの扉式なのだから、こうした仕組みを取り込んでもらいたいところだ。

底面には防振用のインシュレーターが装着されている。格安PCケースでインシュレーターを標準装備するのは珍しい

8500円で防音シート付き
静音PCケースとしては格安

 とはいえ、静音型PCケースとして基本的な機能性を押さえた上で、実勢価格が8500円前後というのはなかなか魅力的だ。他社の静音型PCケースの大半は1万2000円~1万5000円前後なので、なおさらだろう。メンテナンス面での弱点をユーザーの側で補えると判断できるなら、買い得感の高い製品と言える。

防音シートが貼られているのは日本向けの特別仕様で、外箱にSilent Editionというシールが貼られてる。なお、海外仕様の「MASK」には、防音シートが貼られていない

テスト環境
CPU Intel「Core i7-4770K」(3.5GHz)
マザーボード ASUS「Z87 PRO」(Intel Z87 Express)
メモリー CFD販売「W3U1600HQ-4G」(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)
SSD Micron Technology「Crucial m4 CT128M4SSD2」(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)
電源ユニット Enermax「Platimax EPM600AWT」(600W 80PLUS Platinum)
OS Windows 8.1 Pro(64bit)
検証内容 室温:26.2度、暗騒音:32.2dB
動作音測定距離 ケース正面から20cm

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【機材協力】

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