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工場内や試験室ではこれでもかというほど不具合がないか確認しまくっていた

マウスコンピューター工場内部を散策、生産工程は常に見直され進化している

2014年08月20日 08時00分更新

文● 林佑樹

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マウスコンピューターの試験室や工場を散策するなど

 「マウスコンピューターに聞きたいことはあるか。遠慮なく、ああ、遠慮なくだ!!」という編集氏の打診で始まった、マウスコンピューターの飯山工場取材も今回で3回目。第1回は、電源ユニットについて『マウスコンピューターの電源の“ド安定化”は厳しすぎる品質確認が生み出した』として、第2回は、「iiyamaディスプレーについて『試験は30種類! PCよりも厳しい管理下で開発されるiiyamaディスプレー』として紹介した。そして今回は、飯山工場の内部を散策してきたので紹介していく。

 ASCII.jpでは以前にも工場内部の様子をお届けしているが、今回、公開するのはレアらしい試験室もチェックできたので、その様子をお伝えしていく。毎年開催している親子組み立て教室でも見学可能なので、その予備知識としても見て貰えると幸いだ。なお以前、訪れたときとレイアウトが変わっていたので、本記事が最新版のレポートになる。

まずは試験室からウフフと拝見

 今回、見学を許された試験室は「長期ライブ試験室」と「環境試験室」。

 「長期ライブ試験室」は、高温室とも表記されており、高い環境温度をキープして、その中で加速試験を実施している。加速試験とは、ストレスの高い環境に製品を設置して、寿命予測や故障予測などをする試験だ。長期ライブ試験室では、室温40℃の状態で製品を動かし続けて、加速試験を実施している。主に試験されているのはディスプレーパネルで、市場不良としてどのくらいの時間経過で出てくるのかを予測しているという。

 これはパネルはPC製品を取り扱う中で、もっとも不具合がわかりやすいためでもあり、また国内ではあまり展開をしていないが、ヨーロッパにおいてはデジタルサイネージとして大型のパネルを販売しているのもあるそうだ。デジタルサイネージは国内でも数が増えてきているが、見てわかるように長期間の点灯、さらに同じ画面を表示し続けるケースが多々であり、そうなると焼き付きやシミといった問題、またバックライトの劣化などが不良の要因になる。

というわけで、ディスプレーがたくさん高温放置されている「長期ライブ試験室」

入口にあった「長期ライブ試験室」の張り紙。40℃をキープしている

小型から大型までのディスプレーが並んでおり、けっこう楽しい空間だが……さすがに室温が高く長時間は辛い

 また電源の加速試験も実施されており、いい意味で電源をいじめるのが大好きな同社開発本部デバイス技術部の黒岩司氏お手製の負荷機器とセットで電源が駆動していた(黒岩氏については第1回「マウスコンピューターの電源の“ド安定化”は厳しすぎる品質確認が生み出した」を参照のこと)。このテストは、コンシューマー向けと法人向けの両方で行なわれているが、特に気合いを入れてチェックされるのはMouse Proシリーズとのこと。必然的に長期間使用され、さらに産業的な用途に投入されるケースが多いためだそうだ。

電源もここで高温環境での負荷テストを受けている。取材時は1200Wをフル活用している状態で放置されていた件について

意外なものとしては、G-TUNE10周年記念で登場したピクチャーパネルも「長期ライブ試験室」にあった。摩擦や経年劣化による摩耗が少ないと記述されていたが、その理由は「長期ライブ試験室」でのテストによるもの

なんだかその様子を見たくなる試験装置「COLONIA CH320」などがある「環境試験室」

 次に案内されたのは「環境試験室」。ここには長時間に渡り一定温度に保てる恒温槽や、振動試験装置、静電気試験器などがある。恒温槽は「COLONIA CH320」で、人が楽に入れるほど大きく、テスト内容によっては担当者もCH320内で作業するそうだ。さてCH320は最大で60℃前後の環境を作り出すことができ、説明時にはタブレットを60℃の環境の中に放置して、状態変化を確認していた話を伺えた。つまり、夏場に車中に放置した環境でどうなるかというわけだ。なんだかその様子を見たくなる試験装置である。

環境試験室入り口

CH320内にはテスト中のPCが転がっていた

CH320には小窓があり、内部確認可能

小型の恒温槽もあった

 次に登場したのは振動試験装置。手作り感溢れるビジュアルでかつ年期が入ったものだが、文字通り振動を発生させるためのもので、輸送による状態をチェックするためのもの。レガシーな見た目ではあるが、活躍している試験装置なのだという。また現物を見た限りでは、だいぶ現地改修を施されているようで、各所に改造のあとが見られた。動画を用意したので振動っぷりを見てほしい。

振動試験装置。ものすごくレガシーなビジュアルだ

静電気試験器。静電気が筐体に走った場合、どうなるかを確認するために用意されている


(次ページ「生産工場は常々アップデートされている」へ続く)

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