保証期間はSSD最長となる10年間
850 PROでは、V-NANDを採用することにより、耐久性や信頼性も大きく向上しているという。総書き換え容量は、全モデルとも最低150TBWを保証している。
840 PROの総書き換え容量は73TBWであり、850 PROでは2倍以上の耐久性を実現していることになる。これは、1日あたり40GBの書き換えをしたとしても10年間の動作が保証される計算だ。そこで850 PROでは、SSDとして最長となる10年間の保証期間が設定されている。
サムスン社内では実際に850 PROの耐久性テストを実施中で、今回の発表会開催時点で約1.3ペタバイト(1320TB)のデータ書き換えが終了した段階だそうだが、問題なく動作中とのこと。結果が得られるにはまだ数ヶ月から数年かかるそうだが、従来モデルを凌駕するのは間違いないとしている。
なお、当初は従来同様5年保証にする予定だったそうだが、850 PROの優れた耐久性や信頼性を鑑み10年間保証でも問題がないと判断し、最終的にに変更したという。それだけ耐久性や信頼性に自信を持っていると言っていいだろう。
RAPID Modeも進化
840 EVOで初めて対応した、PCのメインメモリーをキャッシュとして利用しアクセス速度を高めるRAPID Mode。850 PROでは進化したRAPID Mode 2.0に対応する。
従来のRAPID Modeはメインメモリーのうち最大1GBをキャッシュとして利用していたのに対し、RAPID Mode 2.0では搭載メモリーの25%までをキャッシュとして利用可能となった。キャッシュとして利用できる容量が増えたことで、アクセス時のレスポンスは従来の1.8倍に向上するという。
セキュリティー機能は、Class 0 SED(256bit AES)、TCG/Opal v2.0、eDRIVE(IEEE 1667)とフルにサポート。消費電力はアクティブリード時最大3.3W、ライト時最大3.0W(ともに1TBモデルの値)、アイドル時は0.4W。DEVSLPモードにも対応し、デバイススリープ時の消費電力は2mWとなる。
欧米では7月21日、日本では7月末から8月上旬にかけて発売予定
SSD 850 PROは、容量が128GB、256GB、512GB、1TBの4モデルがラインナップされ、北米や欧州で7月21日より発売が開始される。北米での販売価格は、128GBモデルが129.99ドル、256GBモデルが199.99ドル、512GBモデルが399.99ドル、1TBモデルが699.99ドルとなる。
製品パッケージは、従来モデルを踏襲しており、SSD本体に加えてユーティリティーソフトを収録したCD-ROMが付属する。840 EVOなどで展開されていた、SATA-USB変換ケーブルや3.5インチベイ搭載用マウンターなどが付属するアップグレードパッケージの展開は予定していない。
なお、日本での発売時期については、現時点では未定とのこと。ただし、発売時期が欧米より大幅に遅くなることはなく、7月末から8月上旬にかけての発売を予定しているそうだ。価格は未定だが、こちらも北米仕様の価格に近いものになると考えられる。なお、製品の具体的な性能はコチラの記事を参照してもらいたい。