四本淑三の「ミュージック・ギークス！」 第138回

開発者もうまく言い表せない、だから素晴らしい

KORG DSN-12はシンセの原体験と未知の世界をもたらした

未知の体験ができるとしか言えない

――　わっ、これはすげえ！

（一同爆笑）

――　 えー、なになに、3Dだとこんなふうに見えるですか、なんだこれ。わははは。ヤバいなこれはヤバい。

福田　見ちゃうとやられちゃうんですよ、一瞬で。

――　最初に見なくて良かったです。これ写真で撮ってもぜんぜん意味ないですね。

佐野　そうそう。そこなんですよ！

金森　YouTubeでも伝わらないですよね。

金森与明さん（写真右手前）。サウンドデザイン担当。シンセサイザーの音作りを知り尽くした人。DS-10のデモ曲はユーザーにとって教科書のようなものだった。今回のデモ曲ももちろん金森さんの作で、最後の「ディーエスエヌ」という声はシンセに喋らせたもの

――　困りましたねこれは。佐野さん、この凄さを一言で言うとどうなるんですか。

佐野　それが中二っぽい言葉しか出てこないです。何かないですか？

――　僕に言われても困るんですが、普通に「オシロスコープ付きシンセ」と説明しても伝わらないですよこれ。

福田　伝えづらいですよね。ほとんどの人にとって初めての体験になるはずですから。だから未知の体験ができるとしか言えない。キャッチコピーをどうするか、散々やりましたもんね。

佐野　少なくとも今まで誰も見たことがないものですね。

阪上　買ってくださいとしか言えないです。

鈴木　どうにかして、どこかで見てくださいと。