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業界人の《ことば》から 第97回

ピエゾ型で技術的に相性がいいはずなのになぜ

エプソンが3Dプリンターを出すのはかなり先……その真意は?

2014年06月26日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「3Dプリンターは、今後5年以内に商品化する。そして、10年以内にフルラインアップを揃える」
(セイコーエプソンの碓井稔社長)

5~6年で1兆円規模に拡大する3Dプリンター市場

 3Dプリンターが注目を集めている。

 経済産業省の予測によると、3Dプリンターの市場は、2012年には約2300億円の市場規模であったものが、2020年には1兆円の規模になるとしている。さらに、関連市場は10兆7000億円に達すると見ている。

活況を呈している3Dプリンター市場ではあるが

 しかし、日本最大のプリンターメーカーであるセイコーエプソンは、依然として3Dプリンターを商品化する気配がない。

 もともとエプソンのインクジェットプリンターは、同社独自のマイクロピエゾ方式を採用。吐出する材料を選ばないという特徴を持っている。それだけに、エプソンこそが3Dプリンターを実現する最短距離のポジションにいたメーカーだともいえる。

 だが、セイコーエプソンの碓井稔社長は、「セイコーエプソンは、今後5年以内に3Dプリンターを商品化する。そして、10年以内にはフルラインアップを揃えることになる」と発言する。

 碓井社長の発言を聞く限り、セイコーエプソンの3Dプリンターの製品化はかなり先の話になるといっていい。

 では、なぜエプソンは、3Dプリンター市場への参入を長期戦略で捉えているのか。

 その理由について、碓井社長は次のように語る。

 「いま、各社から登場している3Dプリンターは、プラスチックの3Dモデルを作るための製品ばかりである。エプソンはプラスチックの造形による3Dプリンター市場は限定的なものだと捉えている」

 つまり、エプソンは、現在の主流となっているプラスチックモデルを造形するための3Dプリンター市場には参入しないというわけだ。

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