ものすごいスピード感と、ものすごいアイデアで突っ走る。そこにお金が付く
青野 注目しているシリコンバレーのとあるBtoBの会社があるのですが、上場前から多くの資金を集めている。すでに50億だ、100億だというお金が動いている。
樋口 ユーセージやバイラルというのでしょうか。まずは使ってもらって、マネタイズは後で考えるというような動きもある。
青野 こうした動きをみると、ソフトウェアはまだまだ発展するという空気があるわけです。同様の動きが日本にも入ってくると、日本のプログラマーも元気になるのではないかと思うのですが。
樋口 資金を提供する側もダイナミック。とにかくユーセージを優先するという、ものすごいスピード感と、ものすごいアイデアで突っ走る。そこにお金が付くというわけですから、ちまちま少しずつ成長しようと考えていると、太刀打ちできない。結局、隙間を探しすしかない。
「僕たちでなければ作れないソフトウェアは何か」
青野 私も米国の企業を見て感じるのですが、あのスピード感を持っているだけに、同じことをやったら絶対についていけない。サイボウズが1回アクセルを踏む間に、10回ぐらいアクセルを踏んでいるイメージです。赤字覚悟で突っ込んでくる。ですから、「僕たちでなければ作れないソフトウェアは何か」を考えていかざるをえない。
樋口 マイクロソフトも新たなCEOになって、Windows無料という施策を打ち出しました。
青野 これにはびっくりしました。
樋口 これまでの発想は、働いて開発したものについては、必ず対価をいただきましょうというものでしたが、それでは戦えないということで、目には目を。捨て身の戦略だともいえますが、そうした路線に変えてきたわけです。
一方で、マイクロソフトは、Salesforce.comとはAzureで連携しながらも、Dynamicsでは戦っている。敵だか、味方だかがわからなくなっている。こうしたことが各方面で起こっているんです。
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