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これは快適! PS4×torneは起動が速くて新機能も盛りだくさん!!

2014年06月23日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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60フレームで行なえる逆再生がありがたい!

 もっともありがたいと感じたのが、等倍速の逆再生機能。コメントを見ていて肝心の場面を見逃した場合など、すぐに戻って再生が可能。コマ落ちのない60フレームの逆再生はデジタル放送時代では意外に珍しい機能で、その見え方も面白い。

 ワールドカップのサッカーなどで、ゴールシーンを逆再生してみると、選手の戦略的な動きがよくわかる。

 こうした機能があると、より能動的なテレビの見方ができるようになると感じる。実はアナログビデオデッキの方がこうした使い方は優れていて、ジョグダイヤルによる無段階変速での正逆スロー再生ができた。しかも、メカニカルにテープの再生速度を制御するから操作感もダイレクトだ(映像の圧縮や展開をしないため、挙動が速いのだ)。

 進化したハードウェアの力で、こうした自由自在な再生を可能にしたことは大きな価値があると思う。できることならばジョグダイヤル操作まで盛り込んでほしいくらいだ。特にアニメファンでこうした機能を求める人は多いはず。

画質は精細感が高く優秀
オプションで高音質化も!

 肝心の画質もなかなか優秀だ。フルHDの精細さを感じさせながら、ノイズのチラツキが目立つことは少なく、見やすい映像になっている。いわゆる画質調整機能や、超解像技術のような精細感を高める機能は盛り込まれていないが、特に調整が必要と感じることもない、バランスのいい映像にまとめられている。

 音質に関しても、色づけの少ないストレートな再現で、声の聴き取りやすさや細かな音の再現も十分だ。しかし、音についてはさらなるグレードアップのための機能が盛り込まれている。

 それが「オトイイネ」。これは1296円で販売される有料アプリ。ソニーのホームシアター機器などでも採用されている「ハーモニクスイコライザー」技術を採用し、デジタル放送で採用されているAAC音声などの圧縮音声で失われやすい情報を復元するもの。

 こうした機能の多くは、音の高域成分を復元するなど、周波数方向での音の復元を行なうものが多いが、オトイイネのハーモニクスイコライザーは、これに加えて時間軸方向の音の情報も復元する。

 これは、微妙な響きの余韻や失われやすい微小音の復元に効果があり、声の響きや細かなニュアンスがよく再現できる。

 当然ながら筆者も購入。オトイイネの購入は、「torne PS4」のメニューにある「トルネ屋」で直接購入するほか、設定画面が購入することも可能。購入後にオトイイネを使う設定に切り替わるので便利だ。

設定画面。設定項目は多めだが、基本的には放送設定と、ネットワークサービス設定などのオン/オフを選択するだけなので難しくはない

設定画面。設定項目は多めだが、基本的には放送設定と、ネットワークサービス設定などのオン/オフを選択するだけなので難しくはない

サウンド設定。テレビ・ビデオの音量のほか、メニュー画面のBGMや効果音のボリューム調整が行なえる。音質設定に「標準」と「オトイイネ」がある

サウンド設定。テレビ・ビデオの音量のほか、メニュー画面のBGMや効果音のボリューム調整が行なえる。音質設定に「標準」と「オトイイネ」がある

「オトイイネ」を選択しようとすると、有料アプリのためライセンス購入を促す画面が表示される。「はい」を選ぶと「トルネ屋」に切り替わる

「オトイイネ」を選択しようとすると、有料アプリのためライセンス購入を促す画面が表示される。「はい」を選ぶと「トルネ屋」に切り替わる

トルネ屋の画面。新機能として「オトイイネ」が追加されている。価格は税込みで1296円だ

トルネ屋の画面。新機能として「オトイイネ」が追加されている。価格は税込みで1296円だ

 いちいち設定画面に戻らないとオトイイネの有無を聴き比べることができないのは面倒だが、そこまでしなくても、オトイイネを使うとすぐに音質の向上が確認できる。

 細かな音がよく聞こえるようになるし、声も明瞭度を増す。音量はそのままなのに、より音に張りが出てくるというか、はっきりとした再現になる。自然で聴きやすい音質で、スポーツなどでは臨場感もしっかりと伝わる。

 また、声の質感をはじめとして、ひとつひとつの音が柔らかい感触になり、耳になじむというか、まろやかな再現になるのも心地がいい。より迫力のある音で楽しみたいという人はもちろんだが、個室で小さめの音量で聴くことが多く、そのために音が聴きづらくなりやすい人にもオススメだ。

(次ページに続く、「PS VITAなどとの連携はイマイチだが実用性には問題なし」)

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